いわき総合が開幕試合制す 県立石川に7-2、起用応えた池川
いわき市のいわきグリーンスタジアムで7日に開幕した第103回全国高校野球選手権福島大会。開幕試合はいわき総合が7―2で県立石川に勝利し、2回戦進出を決めた。
ムードメーカーの一打が流れを呼んだ。1回裏、2死満塁からいわき総合の池川大地(3年)がレフトの頭を越える走者一掃の適時二塁打を放つと、ベンチは一気に沸いた。一塁ベース通過後に雨でぬかるむグラウンドに足を滑らした池川は、「転んで恥ずかしかった」と控えめにガッツポーズした。
勝負強さを買われ、打順は中軸で走者をためた後の6番。早速、初回の好機で役者に回ってきた。打ち気がはやると体が開く癖を意識しながら冷静に打席に立つと、初球の直球を迷わず振り抜き、「うまく反応できた」と監督の起用に見事に応えた。
初回に3点の援護をもらったエースの三浦大輔(3年)は「楽に投げられた」と相手打線を7回途中まで2失点に抑えて試合をつくった。池川について三浦は「いつも笑わせてくれる存在」と話し、チームの大事な支えとなっている。
終盤の7回にもダメ押しとなる適時二塁打を放ち4打点の池川だが、「他のチャンスで打てなかったから、きょうは80点」。一戦必勝を掲げ、次もチームを盛り上げる。