再び「聖地」目指した磐城 初戦で敗退、ナインぼう然

 
試合後悔しさをにじませる佐藤主将(左)ら磐城ナイン=10日、いわきグリーンスタジアム

 試合終了後、ナインはぼう然とグラウンドに立ち尽くしていた。10日にいわき市のいわきグリーンスタジアムで行われた夏の高校野球福島大会2回戦。第5シード磐城は尚志に初戦で敗退した。あまりにも早い終幕にエースで主将の佐藤綾哉(3年)は「互いに怒り、手を取り合った仲間ともっと長く野球がしたかった」と力なくこぼした。

 序盤に先制されたが、4番首藤瑛太(3年)の2点本塁打などで中盤に逆転し、試合を優位に進めた。しかし、風向きが変わったのは2点をリードして迎えた8回。相手の4番打者に佐藤が投げた直球がはじき返され、同点となる本塁打を打たれた。磨いてきた自信のある最速139キロのストレート。佐藤は「ベストボール」と振り返ったが、思いがけない本塁打に「一瞬、チームが『あれっ』となってしまった」。勢いづく尚志の流れを止められず、続く9回にサヨナラ負けを喫した。

 伝統の「プレイハード(全力疾走・全力プレー)」を掲げ、昨年の交流試合に続く甲子園出場を目標にチーム力を高めてきた磐城。「勝たせることができず申し訳ない」と渡辺純監督。「3年生は野球を通し、うまくいかないことを学んだと思う。人生は何が起こるか分からないということを想定して歩んでほしい」と絞り出した。

 【7月10日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第4日

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