尚志、シード・磐城破る 9回サヨナラ、ナインら歓喜

 
【磐城―尚志】9回裏尚志1死二塁、柳沼の適時打で生還する佐久間(中央)=いわきグリーンスタジアム

 第103回全国高校野球選手権福島大会第4日は10日、いわき市のいわきグリーンスタジアムなど5球場で2回戦10試合が行われ、尚志が5―4で第5シード磐城をサヨナラで下した。第6シード相馬東は2―14の7回コールドで福島成蹊に敗れた。小名浜といわき海星の統合校「小名浜海星」は8―6で白河を破り、現校名で挑んだ初陣を白星で飾った。第5日の11日はいわきグリーンスタジアムと郡山市のヨーク開成山スタジアムで2回戦5試合、第6日の12日は福島市の信夫ケ丘球場で順延となっていた2回戦2試合が行われる。

 柳沼「積極的に打とうと思った」

 劇的な勝利でシード校を下した。9回、尚志の柳沼貫太(1年)のサヨナラ打で二塁走者がホームにかえってくると、ナインが一斉にベンチを飛び出した。選手の顔は、歓喜の笑顔と涙にあふれていた。

 大会直前に行った磐城対策がはまった。磐城のエース佐藤綾哉(3年)の直球に対応するため、140キロの球をマウンドより約2メートル近い16メートルから打ち、目と体を慣らした。柳沼が打ったのは高めに浮いた初球の直球。「積極的に打とうと思ったのが良い結果につながった」と声を弾ませた。

 役者は柳沼だけではない。エースで4番の安藤颯汰(2年)は5回途中から継投し、3安打に抑える好投。打っては8回に同点となる2点本塁打を放ち、勝利をお膳立てした。

 安藤は、捕手で主将の本間佑嗣(3年)のリードを信じて投げ込み、勝利を呼び込んだ。先発メンバー9人のうち3年生は3人だが、頼れる先輩だ。「先輩と長く野球をするためにも優勝したい」と安藤。尚志の夏はまだ、始まったばかりだ。

 【7月10日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第4日

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