帝京安積、悔いなき完投 聖光学院相手、敗れても堂々
「悔しい気持ちはあるが、自分の力を出し切れた」。1人で投げ抜いた帝京安積のエース室井銀河(3年)は、5回まで2安打1失点と聖光学院の強力打線に粘りの投球を見せた。
王者聖光学院を相手に、「逃げたら流れが悪くなる。立ち向かわないと」と強気で臨んだ一戦。徹底的に内角を狙い、直球にスプリットを織り交ぜて打者を次々に打ち取った。徐々に的を絞られると、6回で捕まり集中打を浴びたが、「前半はコースが決まり、厳しい所を付けた」と、ここ一番の投球に胸を張った。
栃木県那須町から通学した3年間。約1時間かけて帰宅した後も、自主練習は手を抜かなかった。重ねた努力を振り返り、「ふんばりどころでふんばれた」。最後のマウンドに悔いはない。