「湯本」最後の夏終わる エース・吉田、114球の熱投

 
【郡山北工―湯本】敗れはしたが気迫のこもった投球でチームを引っ張った湯本の吉田=いわきグリーンスタジアム

 歴史への挑戦が終わった―。いわき市のいわきグリーンスタジアムで15日に行われた夏の高校野球福島大会の3回戦。「湯本」として挑む最後の夏で延長14回タイブレークの末、郡山北工に3―4で敗れた湯本のエース吉田翔(3年)は「甲子園に導きたかった」と絞り出した。

 湯本の最高成績は1992(平成4)年の準優勝。現校名最後の年、甲子園出場で有終の美を飾ることが目標だった。春の支部予選は出場辞退で公式戦での力試しができず、部内リーグ戦を行い、実戦形式で底上げを図った。

 土壇場でその成果が表れた。1点を追う9回表2死一、三塁、一時同点の適時打を放った背番号13の金成有紀典(3年)は「リーグ戦MVP男」。小野裕久監督は「期待に応えてくれた」とたたえた。

 6回から登板した吉田は114球の熱投。「最後に打たれた球は自慢の一球。悔いはない」と涙を拭く。湯本準優勝当時の野球部員で、吉田の父武夫さん(45)もスタンドで声をからした。「いいゲームを最後に見せてもらった」とねぎらった。

 湯本は来年度「いわき湯本」として生まれ変わる。「甲子園への挑戦は続けてほしい」と吉田。61年創部の伝統校の思いは次世代に引き継がれる。

 【7月15日の試合結果】夏の全国高校野球福島大会・第7日