「絶対に来年」王者の誇り次代へ 準々決勝敗退の聖光

 
準々決勝で光南に敗れ涙をのんだ聖光学院ナイン=ヨーク開成山スタジアム

 郡山市で20日に行われた高校野球福島大会準々決勝。聖光学院は光南に1―5で敗れ、2006年以来15年ぶりに夏の地方大会で敗退した。歴代最多タイの14大会連続甲子園出場を目指した"夏の王者"の戦いが終わった。

 「いつ負けても悔いはないという準備をしてきた」。斎藤智也監督は静かに敗戦を振り返った。1999年9月の監督就任から春夏21度甲子園に導き、県内公式戦95連勝と黄金期を築いた。近年は春秋の県大会で敗れる場面もあったが、夏は昨年の代替大会も含めて87連勝と強さが際立っていた。

 昨年の決勝でも対戦した光南を相手に、指揮官は苦戦を予想していた。夏の甲子園連続出場は途絶えたが、斎藤監督は「連覇と言われてきたけど毎年1年、1年の積み重ね。こんなに良いチームで負けたらしょうがない」と胸を張った。

 9回、2年生捕手の山浅龍之介が三振に倒れてバッターボックスでうずくまると、主将の坂本寅泰(3年)らが抱き起こした。

 自分たちを背負ってマスクをかぶった後輩を思う坂本らの潔い姿勢は、先輩の背中から学んだ聖光学院の伝統だ。坂本は主将としての責任感もあり「勝手に体が動いていた」という。それでも、光南の校歌が球場に響く中、控え選手やスタンドの部員の姿を見ると涙がこぼれた。山浅にはこう思いを託した。「絶対に来年頑張れ」

 ひたむきに戦ったナインの姿勢は、敗れてなお学校関係者らの誇りだ。聖光学院2年の菅藤真李さんは目に涙を浮かべ「勝負の世界の厳しさを知った。選手にはお疲れさまと言いたい」とねぎらった。新井秀校長は「選手は一生懸命頑張った。新チームには、秋の大会で優勝して、春のセンバツに出場してほしい」と前を向く。

 夏の甲子園連続出場は途絶えたが、聖光野球の魂は強くつながっていく。