日大東北、9回に「神風」 大塚サヨナラ打「記憶ない」

 
【日大東北-光南】9回裏日大東北2死二塁、大塚が中越えにサヨナラ打を放つ。捕手佐藤=いわきグリーンスタジアム

 一打サヨナラの場面で、日大東北に「神風」が吹いた。甲子園出場の1枚の切符を懸け、意地がぶつかり合った決勝。4―4の同点で迎えた9回2死二塁、日大東北の大塚健太(3年)が放った打球は高々と舞い上がり、チームメートや18年ぶりの優勝を信じる人たちの思いを乗せて中堅手の頭上をわずかに越えた。

 「『自分で決めてやる』という気持ちだった。(打った後の)記憶はあまりないけど、うれしい」。4000人を超える観衆の歓声と悲鳴が交錯する中、激闘に終止符を打った大塚は無我夢中で仲間の輪に加わった。

 チャンスメークを期待され、打順が準決勝の8番から1番に上がったが、光南の左腕のエース星勇志(3年)を前に7回まで4打席凡退。9回は変化球に狙いを絞り、集中力を一段と高めて右打席に入った。

 「制球が良いので、次は必ずストライクを投げてくる」。カウント2ボールからの3球目。外角から真ん中に入ってきたスライダーを迷いなく強振した。感触は「センターフライ」。それでも、打球は前進守備の外野の後方に伸びていった。「神風が吹いたね」と宗像忠典監督も目を細めた。

 大塚にとって公式戦では1番起用もサヨナラ打も初めての経験だ。星との対戦をイメージし、決勝当日の朝にセンター返しを意識して取り組んだ打撃練習の成果が大一番で生かされた。

 優勝を決めた直後のインタビューでは、宗像監督が今夏限りでの勇退を表明した。「甲子園では一戦一戦に集中し、まずは初戦を突破したい」と大塚。1990(平成2)年の第72回大会以来となる甲子園での白星を名将にプレゼントするつもりだ。

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