光南、快進撃が止まる エース・星、投げ抜いた541球

 
【日大東北-光南】7回裏に勝ち越しを許し、マウンドに集まる星(右から2人目)ら光南ナイン

 光南のエース星勇志(3年)が投じた112球目のスライダー。はじき返された白球は中堅へ向かって高々と舞い上がった―。

 星は4回戦から準決勝まで3連続で完投。準々決勝では13連覇中の王者に投げ勝ち、本県高校野球の歴史を塗り替えた。準決勝までの5試合で投じた球数は429球。準決勝後は、酸素カプセルに入るなどケアに徹し、甲子園を懸けた一戦に臨んだ。

 ほとんどの回で走者を背負ったが、序盤は失点を許さなかった。潮目が変わったのが2巡目以降。得点圏に走者を背負うと変化球を痛打され「力みで甘いコースに入ってしまった」。準決勝まで2失点だったが、7回で4点を失っていた。

 渋谷武史監督が「状態は決して良くなかった」と認めるように、直球は最速から10キロ程度下回るなど本調子とは呼べなかった。それでも指揮官が「歴代一」と認める精神力でナインを攻守にわたって鼓舞した。

 1点を追う9回には自ら右翼場外に本塁打を放ち、土壇場で同点に。その裏の守備では2死二塁とし、延長戦も見える展開となった。しかし、2ボールからの3球目。サイン通りに投じたスライダーは、中堅手の頭上を越えてぽとりと芝生に落ちた。

 日大東北が歓喜の輪をつくる中、マウンドに両膝を突き、立ち上がれなかった星。「ここまでなんだ。これで(高校野球も)終わりなんだ」。歴史を刻んだ背番号1の挑戦は541球で幕を閉じた。

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