手作りお守り、聖光の快進撃後押し 思い一つに4強へ挑む

 
「お守りパワーで日本一を目指してほしい」と話す青山さん

 鍛えてきた打撃力で夏の甲子園3勝目をつかんだ。16日に行われた全国高校野球選手権大会第11日の3回戦で、敦賀気比(福井)を破り6年ぶりに8強に進んだ聖光学院。相手の好投手を攻略し、これまで福井県勢に春夏通じて3戦全敗だった過去の成績を打ち破った。

 2回戦と同様、初回に電光石火の攻撃で1点を先制した。3回と5回にも打線がつながり計8得点。相手を8本上回る14安打を放って勝利を収めた。

 打撃陣を引っ張った安田淳平(3年)は、勝ち越しの2点本塁打を含む2安打3打点と活躍。「心が乱れたときに見ると安心する」と「目に見えない力」の後押しに感謝した。

 安田の力になったのは、聖光学院の伝統にもなっているお守りの存在だ。お守りは3年生の保護者を中心に毎年、1月から制作を始める。一つ一つ手作業で作られ、お守りの中には気合の言葉や感謝の言葉など保護者がメッセージを書いて入れているという。

 福島大会前にベンチ入りがかなわなかった選手たちで行われる壮行試合終了後に、保護者が選手の首にかけて渡す。「少しでも選手の力になれば」。お守りの制作を仕切った青山浩士部員(3年)の母孝子さん(49)はお守りに込めた思いを明かす。

 安田は帽子の裏にお守りを入れて戦いに臨んでいる。母裕子さん(50)がお守りに入れたメッセージは「世界で一番熱い夏にしてください」。メッセージ通り、夏を熱く盛り上げている。「両親がくれたもので、思いが詰まっている。欠かせないもの」。安田は話す。

 この日のアルプススタンドに詰めかけた保護者の首元にも、選手の名前が刻まれた青色のお守りがぶら下がっていた。

 甲子園の優勝経験校を3度撃破。次戦はいよいよ過去に越えることができなかったベスト4の壁に挑む。選手たちはスタンドの保護者と選手をつなぐ「勝利のお守り」の力を借りながら新たな歴史を切り開く。
(副島湧人)

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