「センバツ」21世紀枠候補に磐城高 日本高野連、候補9校発表

 
木村監督(右)から東北推薦選出の知らせを受ける選手たち=13日午後3時15分ごろ、いわき市・磐城高

 日本高野連は13日、第92回選抜高校野球大会(来年3月19日から13日間・甲子園)の21世紀枠候補9校を発表し、秋季東北大会ベスト8の磐城(東北=本県)などが選ばれた。県勢の東北地区候補選出は2013(平成25)年の第85回大会に出場したいわき海星(いわき市)以来。

 大会の21世紀枠は3校あり、一般選考の29校(神宮大会枠1校を含む)とともに、来年1月24日の選考委員会で決まる。東日本(北海道、東北、関東・東京、北信越、東海)と西日本(近畿、中国、四国、九州)に分けて1校ずつ選び、残り7校から3校目を選出する。

 帯広農(北海道)宇都宮(関東・東京=栃木)敦賀(北信越=福井)近大高専(東海=三重)伊香(近畿=滋賀)平田(中国=島根)城東(四国=徳島)本部(九州=沖縄)も選ばれた。近大高専以外の8校は公立校。

 21世紀枠は甲子園への出場機会を広げるため、10年の第73回大会から導入された。練習環境などのハンディ克服や、地域貢献など戦力以外の要素を加味し、全国9地区から1校ずつが候補校として推薦される。

 磐城ナイン、被災に奮起「地元に勇気を」

 磐城ナインは13日、いわき市の同校グラウンドで木村保監督から東北地区の21世紀枠候補に選ばれたことを告げられると、表情を引き締め、憧れの甲子園出場に向け期待を膨らませた。主将の岩間涼星(2年)は「今までと変わらず、野球と勉強に取り組むだけ」と平常心で吉報を待つ。

 10月12~13日にかけ、同市は台風19号で被災。秋季東北大会2回戦を同14日に控えていた選手たちは13日午後、水害により変わり果てた地元の様子に衝撃を受けながら、会場の岩手県へバスで向かった。「この光景を目に焼き付けろ」との木村監督の言葉に奮起した選手たちは2回戦で秋田県王者の能代松陽に逆転勝利を収め、8強に進出した。

 東北大会後は被害が甚大だった平下平窪、平赤井の両地区でボランティアに励んできた。選出されれば、春の甲子園は1974(昭和49)年以来46年ぶり。岩間は「野球を通じて地元に勇気を与えたい」と力を込めた。

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