磐城高ナインに『幻のユニホーム』託す 木村監督ら惜別の伝達

 
背番号が付けられたユニホームを選手に手渡す木村監督(左)=29日午後、磐城高

 新型コロナウイルス感染症の影響で開催中止となった第92回選抜高校野球大会(センバツ)に21世紀枠で出場予定だった磐城高野球部は29日、いわき市の同校で、同大会でナインが着用する予定だった公式戦ユニホームの伝達式を行った。本年度末で同校を離れる木村保監督(49)と大場敬介部長(30)が「経験を糧に次へ進んでほしい」との激励の言葉とともに部員たちへユニホームを贈った。

 木村監督は人事異動、大場部長は千葉県教委に本採用され、同県に勤務するため同校を離任する。式は選手の自主練習後行われた。

 部員20人に真新しい背番号付きのユニホームと校名入りのバッグを手渡した後、木村監督が「感謝の心を忘れずに一歩ずつ進めば光が見えてくる。元気や勇気を与えられる大人になってほしい」とエールを送った。大場部長は「夏にみんなが甲子園でプレーすることを期待したい」とナインを激励した。

 30日の離任式後に、木村監督による最後のノックで、選手たちがユニホームを着用する予定。

 岩間涼星主将(3年)は「悲しい気持ちを力に変えて頑張るためにも、しっかりとノックに臨みたい」と力を込めた。

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