只見、最後まで笑顔「打席で応援実感」 13人全員が全力プレー

 
応援席にあいさつし、ベンチに向かう只見ナイン=甲子園

 甲子園の舞台に只見ナインの笑顔がはじけた。22日のセンバツ1回戦で大垣日大(岐阜)に敗れたが、選手13人全員が出場し、甲子園初得点を刻むなどナインが掲げた「笑顔で全力プレー」を体現した。

 雨と前試合の影響で、第3試合の只見は予定より4時間半ほど時間が遅れた。試合開始は午後6時26分。ナイター照明が点灯した球場は、ナインにとって特別な試合をより一層忘れ難いものに引き立てた。

 試合は2回に先制を許し、追う展開。それでも、4回に山内友斗(3年)の適時打で1点を返すなど数々の逆境を乗り越えてきたナインらしく、堂々と戦い抜いた。主将の吉津塁(3年)は「一球一球の反応、打席での応援を実感してプレーできた」と試合を振り返り、長谷川清之監督は「ゲームの中ではまだひっくり返せるなということもあった。ベストゲームだったが、もうちょっと欲を出して戦えればよかった」とたたえた。

 21世紀枠での出場が決まった1月28日。降りしきる雪の中、ナインは吉報を受けた。あれから約2カ月、練習ができる環境を求めて片道4時間以上のバス移動で浜通りに向かい、本番に向けて調整。マシンを使った打撃練習では「前から飛んでくるボールにまだ目が慣れていない」と不安を感じさせる声もあった。しかし「不安より甲子園で試合ができるワクワクの方が大きい」。どの選手も前向きに甲子園で野球ができる日を待ち望んできた。

 この日、選手たちは新調した白地のユニホームを身にまとった。袖などには校章にも使われるユキツバキの赤と緑を配色。厳しい冬に耐え、春に花開くユキツバキのように、ナインは甲子園で輝いた。戦いを終え、吉津主将は新たな目標を掲げた。「もう一度夏、ここに戻ってこられるように頑張りたい」