学法福島が逆転劇 主砲決めた61年ぶり4強進出

 
【東日大昌平―学法福島】7回裏1死満塁、勝ち越し犠飛を放った学法福島の山本(手前)=あいづ球場

 ◇春季東北地区高校野球福島県大会・第3日(19日・あいづ球場ほか準々決勝4試合)

春季高校野球福島県大会準々決勝

 【評】学法福島が好機で勝負強さを見せ接戦を制した。3―3で迎えた7回、連打と申告敬遠で1死満塁とすると、4番山本の犠飛で勝ち越した。東日大昌平は5回以降、1安打と打線が振るわなかった。(副島湧人)

 磨いた打撃、ここ一番で発揮

 歴史的な勝利にナインの笑顔がはじけた。春の県北支部予選を初めて優勝した学法福島は、春の県大会で61年ぶりに準決勝に進出。最後の打者の打球が左翼手のグラブに収まるとナインは両手を挙げて喜んだ。7回に勝ち越しの犠飛を放った山本速人(3年)は「昨年の春は初戦で敗退して悔しい思いをした。勝てて良かった」と声を弾ませた。

 相手エースの速球に負けることなくはじき返し、二塁打2本を含む8安打を放った。試合を決めたのは主砲の一振り。3―3で迎えた7回1死満塁の好機で4番の山本が中堅への犠飛を放ち、勝ち越しに成功した。

 「今までの野球人生の中で一番うれしかった」と山本。昨秋の県大会までは控え投手だったが、打撃の底上げを掲げるチームの方針で野手にも挑戦した。1日千回の素振りに加え、ベンチプレスで125キロを挙げるチーム一のパワーを武器に磨いてきた打撃が、ここ一番で発揮された。

 攻撃の中心選手としてチームをけん引する山本。「負けることを恐れずに戦う」と次戦に向けて闘志を燃やした。(副島湧人)

 昌平・草野4失点

 県内屈指の剛腕が学法福島打線に捕まった。東日大昌平のエース草野陽斗(3年)は7回を投げ、8安打4失点と今大会初の失点を喫した。右腕は「チームを引っ張ることができなかった」と肩を落とした。

 体重は82キロと昨秋から10キロ増量。最速151キロの直球を武器に今大会はここまで無四死球、被安打1と快投を見せたが、この日は昨秋に課題としていた制球が乱れて4四死球。直球もはじき返され「気持ちで負けてしまった」と唇をかんだ。

 夏に向けて草野は「一からフォームを見直し、変化球の精度も上げてエースとしての自覚を持って投げたい」と前を向いた。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

【2024新戦力】ジュ ヒョンジン GK 背番号39/ 広い守備範囲強み