学石、最後に東北切符 9回2死から勝ち越し

 
【学法石川-学法福島】9回表学法石川2死一、二塁、右越えに勝ち越しとなる適時三塁打を放つ根本=白河グリーンスタジアム

 ◇春季東北地区高校野球福島県大会・最終日(22日・白河グリーンスタジアム 決勝、3位決定戦)

3位決定戦スコア

 【評】学法石川が終盤に勝負強さを見せ勝利した。5―5で迎えた9回、四球と安打で2死一、二塁とすると、根本が適時三塁打を放ち勝ち越しに成功した。投げてはエース遠藤と阿部竜の継投で相手打線を5安打に抑えた。学法福島は8回に同点に追いついたが、投手陣が粘り切れず、守備も5失策と乱れた。(八巻雪乃)

 準決勝での「気づき」いかす

 「打てる自信はあった」。同点に追いつかれた直後の9回、2死一、二塁で打席が回ってきた学法石川の根本剛希(2年)。外角の直球をはじき返し、走者一掃の2点適時三塁打を放った。自身も相手の送球がそれる間に本塁へ激走し生還。次打者の黒川凱星(かいせい)(3年)と笑顔で抱き合った。

 フルスイングが魅力の根本。だが前日の準決勝の聖光学院戦では、「気楽にいけ」というベンチの言葉に従い、軽いスイングで球をはじき返した。打球はセンターへの犠飛。「バットを出すだけで打球が飛ぶことに気づいた」。自信が高まり、この試合の活躍につながった。

 昨年から先輩に交じり試合に出場していた根本。「3年生はお兄ちゃんのような存在。今までの恩返しができるように頑張りたい」。今後も先輩のために飛躍を続けるつもりだ。

 学福・佐々木、収穫ある敗戦

 先発マウンドを託された学法福島の佐々木明都(3年)は5回途中4失点で降板。「相手の力に及ばなかった」と淡々と結果を受け止めた。

 「やるしかない気持ちで投げきった」。1回1死一、三塁での4番との勝負では自信のある直球ではなく変化球主体の組み立てで遊飛に打ち取って後続を断った。

 中盤にかけて先行を許す苦しい展開となったが、恐れず打者の内角を厳しく突いた。許した7安打のうち長打は三塁打1本のみ。次につながる収穫もあった敗戦だった。「直球により磨きをかける」。61年ぶりの4強進出の経験を胸に、高校最後の夏に挑む。

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