【総括】実力伯仲、増えた接戦 春季高校野球福島県大会

 

 聖光学院が2年連続12度目の優勝を飾り幕を閉じた春の県大会。3点差以内のゲームは15試合あり、昨年より6試合増えた。手に汗握る接戦が目立った大会だった。

 聖光学院はエースを中心に試合をつくり、4試合で5失点と堅い守りで流れを引き寄せた。準優勝の光南は継投で守りを固めてリズムをつくり、攻撃へとつなげた。3位の学法石川は昨春の大会で準優勝を経験したメンバーを中心に接戦をものにして勝ち上がった。

 今大会も、新型コロナウイルスの影響を受けた。3年ぶりに一般客の入場が認められたが、県独自の重点対策を踏まえ球場収容人数の半数を上限とした。声援やブラスバンドの入場は禁止した。当初は県独自の重点対策が15日で解除されるのに合わせ、16日以降は制限をなくして開催する予定だったが、重点対策が延長となり、制限が解除されないまま大会は終了した。木村保県高野連理事長は「コロナの影響で実戦経験が少ないチームが多かった。それでも試合を経験するごとに成長していた。今大会をステップに、さらにチーム力を磨き上げて夏の大会に臨んでほしい」と期待を込めた。

 夏の福島大会は7月9日に開幕する。今大会で出た課題を克服し、成長した球児たちが大勢の観客のいる球場で白球を追いかける―。そんな熱い夏を迎えたい。(高校野球取材班)

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

いわきFC、真っ向勝負も敗退 J1新潟に健闘、ルヴァン杯サッカー