聖光が猛攻9点、盛岡大付に7回コールド勝ち 春季東北高校野球

 
【聖光学院―盛岡大付】1回表聖光学院1死一、三塁、先制の犠飛を放つ三好=あづま球場

 第69回春季東北地区高校野球大会は8日、県内2球場で開幕し、本県第1代表の聖光学院は盛岡大付(岩手第2代表)に9―0でコールド勝ちした。

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 【評】聖光学院が終盤の猛攻で圧勝した。2点リードの6回、赤堀の適時打などで2点を追加。7回は、打者一巡の猛攻で5点を奪った。投げては先発小松が被安打1の好投でエース佐山につなぎ、流れを渡さなかった。(副島湧人)

 4番三好、先制犠飛

 重圧のかかる場面でも期待に応えた。聖光学院の4番三好元気(2年)は初回、右翼に先制の犠飛を放つと笑顔でベンチに戻った。「変化球にうまく対応できた。得点につながってほっとしている」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 2年生で4番に座る三好は「いい先輩たちのおかげで、伸び伸びとプレーできている」と感謝の言葉を口にする。初回1死一、三塁、その先輩たちがつくった好機に打席が回ってきた。「チャレンジャー精神で食らいついていこうと思った」。外角の変化球にうまく対応し右翼へと運んだ。春の県大会後に変化球への対応を見直し、練習を重ねてきており、その成果を本番で発揮した形だ。

 春の県大会準々決勝の福島商戦では、相手エースを前にチームは4安打と打線が沈黙。その後のミーティングで「初球から甘い球を見逃さず振っていく」という共通認識を確認した。三好はこの日、早いカウントから積極的に勝負し、結果につなげた。

 「プレッシャーはない。聖光学院の選手の代表として出ているということを胸に思い切ってやるだけ」。勝負強さが光る4番は次戦も元気に暴れ回る。(副島湧人)

 1番赤堀、4度出塁

 聖光学院の主将赤堀颯(3年)はこの日4度出塁し、1番打者としての役割を果たした。「打つ打たないではない。出塁して、自分の積極性を後ろにつなぐことができた」と胸を張った。

 出塁した五回には、敵失の間に生還し、走塁でも積極性を前面に出した。「自分のスイングや走塁でも後ろにつなげていこうという思いで打席に立っている」。主将としても1番打者としても、チームのため使命を果たそうという気持ちは人一倍強い。

 春の県大会など連戦が続き、維持してきた体重が73キロから約3キロ減った。今回、炭水化物を食べて2日間で約2キロ増やしたという。「動きやすいベストな体のバランスで臨みたかった」

 頼もしいプレーでチームを引っ張る赤堀は「相手が変わっても同じ魂を持って役目を果たす。たくましく次の試合も戦いたい」と静かに闘志を燃やした。

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