山浅V打、聖光が7回3点差逆転 春季東北高校野球

 
【聖光学院―東北】7回裏聖光学院2死二塁、勝ち越しとなる適時打を放った山浅=13日、あづま球場

 本県で開かれていた第69回春季東北地区高校野球大会は13日、本県第1代表の聖光学院が4年ぶり4度目の優勝を飾り、5日間にわたって熱戦が繰り広げられた大会は幕を閉じた。聖光学院は12日にあづま球場(福島市)で行われた準決勝で弘前学院聖愛(青森第2代表)に5―3で勝利し、13日の決勝では東北(宮城第2代表)を4―3で下した。

聖光学院の試合結果

 【評】聖光学院が終盤の連打で逆転勝利した。3点を追う7回、高中の犠飛で1点を返すと、安田と三好の連打で同点。続く5番山浅が適時打を放って勝ち越しに成功した。投げては先発した小松が打たせて取る投球で試合をつくり、2番手のエース佐山が持ち前の制球力を生かした投球で1安打無失点に抑えた。(副島湧人)

 山浅「強く振り切ることができた」

 終盤の粘り強さが東北の頂点へとつながった。聖光学院の山浅龍之介(3年)は7回に適時打を放って勝ち越しに成功。準優勝に終わった昨秋の東北大会の雪辱を果たした。山浅は「いいところに飛んでくれた。苦しい場面で強く振り切ることができた」と胸を張った。

 今年の選抜高校野球大会(センバツ)2回戦では、相手エースを前に打線が沈黙。全国の舞台で悔しさを味わった。この日の決勝では、東北は5回途中からエースを投入してきた。「センバツのように、打てずに終わったら面白くない」。5回終了後のグラウンド整備中、斎藤智也監督が放ったその言葉が、ナインに火を付けた。

 7回2死2塁、勝ち越しの場面で打席が回ってきた山浅は、外角の直球を中前へとはじき返した。チームはこの回に一挙4点を奪い逆転に成功。「苦しい場面でも自分たちの力を出せるよう練習から突き詰めてきた。逆転できるという思いしかなかった」と山浅は言う。

 「ビハインドの展開が多い中で負けなかった。気持ちの面でも大きな収穫だった」。山浅は大会で得た手応えを胸に、夏に向けて新たな挑戦を始める。(副島湧人)

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