聖光が延長制す、狩野が勝ち越し打 春季東北高校野球

 
【弘前学院聖愛―聖光学院】延長12回表聖光学院2死一、二塁、勝ち越しとなる適時打を放つ狩野=12日、あづま球場

 第69回春季東北地区高校野球大会第4日は12日、あづま球場(福島市)で準決勝2試合が行われた。聖光学院(本県第1代表)は弘前学院聖愛(青森第2代表)に5―3で勝利した。

聖光学院の試合結果

 【評】聖光学院が終盤の粘り強さで延長にもつれた接戦を制した。3―3で迎えた延長12回、三好と三田寺の単打で2死一、二塁とすると、7番狩野が適時打を放ち勝ち越しに成功。続く生田目も適時打を放って1点を追加した。投げては6回から登板したエース佐山が打たせて取る投球で6回以降得点を許さなかった。
(副島湧人)

 今大会初スタメン、劇的勝利を演出

 背番号18の「脇役」が劇的勝利を演出した。聖光学院の狩野(かのう)泰輝(3年)は延長12回、決勝点につながる値千金の適時打を放ち、今大会初スタメンで大仕事。「期待に応えたかった」と喜びをかみ締めた。

 左翼手のレギュラー嶋田怜真(3年)のけがで、狩野に出場の機会が訪れた。延長12回は2死一、二塁と一打勝ち越しの好機。「男になってみろ」。斎藤智也監督からの言葉で闘志がみなぎった。内角直球を鋭く振り切り、遊撃手を強襲。指揮官も「勝負所でよく打った。脇役の台頭はチームにとって大きい」と目を細めた。

 狩野は伊達市の桃陵中出身。寮ではなく、自宅から通う数少ないベンチ入りメンバーの一人だ。地元開催の大会に人一倍強い思いを持って臨み、ここぞという場面で勝負強さを発揮。レギュラー獲得に向け、存在感をアピールした。

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