序盤に集中打、学法石川が3位 春季高校野球福島県大会

 
【郡山-学法石川】2回裏学法石川2死一、二塁、左越えに勝ち越しの3点本塁打を放つ内田=あいづ球場

 第75回春季東北地区高校野球県大会は最終日の21日、あいづ球場(会津若松市)で決勝と3位決定戦が行われた。決勝では聖光学院が日大東北を10―3で下し、3年連続13度目の優勝を飾った。3位決定戦では学法石川が郡山に9―5で勝利した。聖光学院と日大東北は6月7日から岩手県で開かれる東北大会に出場する。組み合わせ抽選会は31日、各県の会場をオンラインでつないで開かれる。

 ◇3位決定戦(9時28分)
郡山
 200 110 001―5
 051 002 10×―9
学法石川
▽本塁打 伊藤、内田(学)
▽二塁打 柳沼有(郡)福尾、根本、松山、内田(学)
▽試合時間 2時間18分

 【評】学法石川が序盤の集中打からリズムをつくり、試合を優位に進めた。2点を追う二回、先頭伊藤が本塁打で口火を切り、内田の3点本塁打も出て一挙5点を挙げて逆転。その後も着実に加点した。投げては6人の継投でリードを守った。初回に先制した郡山は2桁安打の攻撃力を見せたが、序盤の大量失点が響いた。(桜井駿太)

 嫌な流れ断ち切る本塁打

 先制を許した嫌な流れは、強力打線がすぐさま振り払った。二回に勝ち越しの3点本塁打を放った学法石川の内田光亮(3年)はこの日3安打5打点と大暴れ。「きょうの試合に懸けるという思いで臨んだ」。好機でしっかり結果を残せたことに安堵(あんど)した。

 同点に追い付いた二回2死一、二塁、内角低めの直球を左翼席に運んだ。3月から取り入れた、バントの構えからスイングに移るバスターを活用した打法もぴったりはまり、六回にはバスターからスライダーを捉えて2点適時二塁打を放った。

 目指すのは夏の頂点だ。「夏までに練習試合などを重ねて、自分たちのリズムを作っていきたい」と決意を口にした。

 郡山、最後まで奮闘

 郡山の主将で捕手を務めた石田櫂大(かいと)(3年)は「少しでも球が甘く入ると強い打球が来た。低めに集めて緩急を使って打ち取りたかった」と、学法石川の強力打線を振り返った。

 郡山は初回に先制したが、二回に5点を奪われ追う展開に。2回戦の只見戦、準々決勝の白河戦でいずれも追いかける展開から勝利したナインは、この日も最後まで勝利を信じて戦い、最終回には無死満塁の好機もつくった。

 「『追い付くぞ、あきらめないぞ』という気持ちで戦うことができた」と石田。悔しさの中に、充実感もにじませた。

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