磐城、9回に意地の2点 仙台城南敗れるも...台風被害の地元に

 
【仙台城南―磐城】準々決勝敗退に悔しさをにじませる磐城ナイン=花巻球場
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 第72回秋季東北地区高校野球大会第3日は15日、岩手県の岩手県営球場と花巻球場で準々決勝が行われた。27年ぶりにベスト8まで勝ち進んだ磐城は仙台城南(宮城第3代表)に3―6で敗れた。

 台風で被害を受けたいわき市に元気を届けようと勝利を目指した磐城ナイン。準々決勝は終始追い掛ける展開となったが、最終回に2点をかえすなど、最後まで粘りを見せた。

 これまで好守で何度もピンチを切り抜けてきた守備陣が、この日は5失策。4強を懸けた一戦で見えない重圧がのしかかっていた。主将の岩間涼星(2年)は「今までにないようなミスが出た。負の連鎖でズルズルといってしまった」。持ち味の堅守が崩れての敗戦を悔やんだ。

 ナインがいわき市を出発したのは、台風19号通過後の13日午後だった。「しっかり見ていこう」。木村保監督が呼び掛けると、選手たちはバスの中から、浸水した家屋や片付け作業をする住民の姿を目に焼き付けた。

 「野球をやっていていいのかと思う部員もいたけれど、自分たちが今できることは野球。勝つことがいわきの元気につながる」。自宅の周りが浸水したというエースの沖政宗(同)は、自分たちの決断に胸を張った。4強進出はならなかったが、優勝した1973年以来の秋の東北大会での2勝。古豪の奮闘は、いわきに元気をもたらしたはずだ。

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