女子・学法石川は粘走36位 全国高校駅伝、2区・熊谷9人抜き

 
1区赤間からタスキを受ける2区熊谷(右)=23日午前、京都市西大路通・女子第1中継所

 男子第69回、女子第30回全国高校駅伝競走大会は23日、京都市の西京極陸上競技場(男子7区間42.195キロ、女子5区間21.0975キロ)を発着点に行われ、6年連続6度目の出場となった女子の学法石川は1区52位の出遅れが響き、36位だった。

 「誰かがだめでもみんなでカバーする。これが駅伝」。1区で大きく出遅れたが、2区を任された熊谷萌(3年)は自分の走りで9人抜きの力走を見せた。

 1区を走る後輩の必死な姿はテレビの中継で分かっていた。しかし中継所でたすきを待っている間は意外と冷静だった。「悔しい思いをしたはず。一人でも多く抜いて3区につなげたい」。その懸命につないだたすきを受け取ると、前だけを向いた。

 レース前、体調不良で補欠に回った南條凪沙(3年)ら仲間たちからメールで届いた「自信を持って」という言葉にも背中を押された。少しでも一人でも。順位をぐんぐん上げた。

 今大会で競技を引退するという熊谷。都大路が陸上人生の一番の目標だった。順位こそ目標には届かなかったが、「これからどんなことがあってもきっと乗り越えられる」とこの3年間を振り返る。仲間と切磋琢磨(せっさたくま)した日々を糧に、熊谷は次の一歩を踏み出す。

 「花の1区」赤間...来年の雪辱誓う

 初出場でエース級が集う「花の1区」を任された赤間陽菜(2年)は区間52位と振るわず、「周囲について行けなかった。これが今の実力」と悔し涙を流した。

 けがなどで主力の3年生3人を欠き「自分が引っ張らないと」と使命感に燃えていた。緊張もなく状態も良かったが、それでも全国の壁は厚かった。しかし赤間からたすきを受けたチームは奮起、最終的には順位を36位まで引き上げた。2区の熊谷萌(3年)は「つらい1区を走り抜き、つないでくれた」とねぎらった。

 「この経験を来年に生かしたい」と赤間。雪辱を胸に前を向いた。

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