4区で勝負!采配ズバリ横田「区間賞」 都道府県対抗男子駅伝

 
3区・阿部からたすきを受ける4区横田(左)=第3中継所

 広島市の平和記念公園前を発着点に20日行われた第24回全国都道府県対抗男子駅伝競走大会は、本県が東北勢初となる頂点に輝いた。

 本県の作戦がぴたりとはまった。「勝負どころ」と位置づけた4区で横田俊吾(学法石川高3年)が区間賞の快走。先頭とのタイム差を縮め、悲願の初優勝へ勢いをつくった。「絶対に期待に応えたかった。最高の結果になった」と喜ぶ。

 折り返し地点を含む4区は5キロと短い。だが後半につながるため、近年は上位チームが有力選手を配置する重要区間の一つとなった。安西秀幸監督がこの区間を任せたのが、ロードとスプリントに定評のある横田だった。

 たすきを受けた時点で先頭群馬とのタイム差は約40秒。実力者が多くそろう中、コンディションが上り調子という横田は「トップとの差をいかに縮めるかに集中した」と冷静だった。

 前半の向かい風をものともせず折り返し、後半にスパート。順位を四つ上げて3位と、チームを優勝が手に届く位置まで引き上げた。区間賞の走りにも「ラスト1キロで伸びが足りなかった」と悔しがる。

 新潟県五泉市出身。学法石川高に進学し、本県の高校長距離界をけん引してきた。今春から青山学院大へと進学し競技を続ける予定だが、「福島に育ててもらい、ぜひ恩返ししたかった」と高校最後の駅伝で実力通りの走りを見せた。

 主将の意地...粘った阿部

 「足が動かなかったが気持ちで走った」。3区の阿部弘輝(明大3年、学法石川高卒)は、順位を落としながらも主将として意地の走りを見せた。

 5位でたすきを受けると、すぐ先頭集団に追い付き追走した。しかし4キロ付近でペースが落ちると、そのままずるずると後退。「シーズンを通してずっと走ってきただけに状態は悪かった」。それでも歯を食いしばりながらのラストスパートで7位を守り、遅れを最小限にとどめた。「次のステージでいい走りをしたい」と誓った。

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