「全国高校駅伝」22日号砲 学法石川・男子は初V『射程圏内』

 
都大路に向け、練習に励む男子学法石川の松山(左)ら

 男子第70回、女子第31回全国高校駅伝が22日、京都市で行われる。本県からは7年連続で男女ともに学法石川が出場するほか、記念大会枠で男子の田村が9年ぶりに出場する。このうち、15年ぶりに県大会記録を塗り替え、「史上最強」とも称される男子の学法石川は優勝候補の一角に挙がる。昨年は男子で同校として過去最高の3位。全国の強豪が集う都大路で昨年を上回り、県勢悲願の優勝を狙う。

 松山に経験、山口急成長 学法石川・男子

 男子の学法石川は県大会で県記録を更新する走りで9年連続11度目の優勝を果たし、昨年を上回る史上最強チームに仕上がった。5000メートルの平均タイムは佐久長聖(長野)に次ぐ2位で優勝候補にも名前が挙がる。松田和宏監督(45)は「昨年よりも選手層が厚い。3年生を中心にチームが一つにまとまり、優勝も目指せるレベルまで仕上がっている」と期待する。

 前回大会は県記録を塗り替える2時間2分52秒で3位。「次は3位を超える成績を残す」と決意し始動したチームだ。エース松山和希(3年)は昨年、3区4位の好成績を残しており経験豊富。今年は左太もものけがで出遅れたが、11月の記録会で全国トップレベルの5000メートル13分台を記録するなど復調してきた。「区間賞を狙う。自分が負けないことで昨年の記録を超えたい」と最後の都大路に懸ける思いは強い。

 5000メートル13分台で急成長した1年生山口智規の存在も注目だ。千葉県の銚子二中出身。中学時代は野球部員だったが、父親ら周囲の後押しで陸上への転向を決意し入学した。初の全国舞台だが「雰囲気にのまれず、勝負できる自信がある」と強気に語る。

 高校がある石川町は台風19号で、町中心部が浸水するなど大きな被害を受けた。グラウンドやクロスカントリーコースが使えなくなり、制限を受けてきた。

 それでも栃木県の練習場にも足を運び、練習に打ち込んできた。田島洸樹主将(3年)は「優勝という目標に向かい気持ちは一つ。被災した地域の皆さんに元気と勇気を与える走りがしたい」と力を込める。

 学法石川・女子「入賞を」

 7年連続7度目の出場となる女子の学法石川は県大会で全区間区間賞の走りを見せるなどチーム力は高い。赤間陽菜主将(3年)は「令和初の都大路で学石初の入賞を飾り、笑顔で大会を終えたい」と全国大会での記録更新に意欲を見せた。

 田村・男子22度目出場...粘りの走り掲げ

 男子の田村は22度目の出場。「粘りの走り」を掲げ、都大路で「全国常連校復活ののろしを上げる」と意気込む。

 東北地区大会で県優勝校を除く最上位の3位となり、記念大会で設けられた東北枠を勝ち取った。選手たちは苦しい場面でいかに我慢して走れるかを念頭に練習を重ね、長く閉ざされていた全国への扉をこじ開けた。

 三春町の同校で20日、出発式が行われ、選手が陸上部OB会からエールを受けた。石井楓馬主将(3年)は「先輩方の悔しい思い、地域への感謝を忘れず走りきりたい」と力を込めた。

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