優勝候補指導者として「箱根駅伝」 国学院大コーチ・石川さん

 
合宿所で、泉崎村出身の1年生部員西槙優祐さん(学法石川高卒)と談笑する石川さん(左)。選手目線を心掛ける=川崎市

 創設100年目を迎える東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝、1月2、3日)の優勝候補の一つ国学院大で、コーチとして選手を支える県人がいる。本宮市出身の石川昌伸さん(35)=川崎市在住。学生時代に夢だった箱根駅伝出場がかなわず、社会人経験を経て、再び陸上界に身を置いた苦労人だ。「『駅伝王国ふくしま』の名に恥じぬよう指導者として箱根で活躍したい」と意気込む。

 学生時代厳しい練習

 「選手としては大成しなかったが、箱根駅伝出場を目指し、努力を続けたことが今でも誇り」。安達高陸上部で長距離走に励み、箱根駅伝出場を目指して「平成の常勝軍団」と呼ばれた駒沢大に進学。会津若松市出身の大八木弘明監督(62)の指導を受けた。才能あふれる選手に囲まれながら、毎日が厳しい練習の日々。競技を諦めたり、支援に回る仲間も多い中、決して腐らずに練習を続けた。

 「学生時代は目標に向かうことが大事だと考えていた。途中でやめたら大学に進ませてくれた両親にも悪いですし」と振り返る。しかし箱根駅伝出場の夢はかなわず、卒業後は教員を志したが本県の教員採用試験に不合格。家業の農業を手伝うため帰郷を考えたが、大学の紹介で西武信用金庫(本店・東京都中野区)に就職した。

 信金マンとして約3年勤め、家庭も築いた。運命の歯車が再び動きだしたのは2010(平成22)年のことだった。武蔵野学院大からのコーチ就任の打診。「諦めかけた陸上指導者の夢が再燃した。安定した生活を捨てる覚悟を決めた」。同大で2年間、コーチを務めた後、駒大OBで国学院大の前田康弘監督(41)の誘いを受けて12年に国学院大のコーチとなった。

 「自分には苦しさを乗り越えた経験がある。選手の成長を引き出し、走る楽しみを感じてもらう指導を心掛けている」。技術指導はもちろんスカウト担当として全国を飛び回る。「人と接するときは信金時代の経験が生きている。回り道にも無駄はない」とし「今はスカウトした選手の活躍が喜び」と充実感を口にした。

 「仕上がり順調」自信

 今年、出雲全日本大学選抜駅伝を制した国学院大は、箱根で「往路優勝」と「総合3位以内」を掲げる。「仕上がりは順調で上位を狙える」と自信たっぷりだ。大八木、前田両監督の指導法を学びつつ、いずれは監督として采配を振るう日を夢見る。座右の銘は「初志貫徹」。「努力を続けることが持ち味ですから」と笑った。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

エースが区間賞!相沢晃、松山和希 全国都道府県対抗男子駅伝