聖火リレー、市町村行事「中止」 各日のゴール式典「無観客」

 

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は17日、県内で26~28日に行われる五輪聖火リレーの運営方法を発表した。新型コロナウイルス感染拡大への対策として、各市町村の歓迎イベントを中止し、引き継ぎ式のみ実施する。3日間の各日の最終地点で聖火到着を祝うイベント(セレブレーション)は無観客で開く。

 組織委はコース沿道で聖火ランナーを応援する観客に対し、一律の自粛は求めず、体調が悪い場合は参加を控えてもらうよう呼び掛ける。著名なランナーが走る区間などで過度な密集ができるのを避けるため、観客に協力を要請する。

 26日に出発地のJヴィレッジ(楢葉町、広野町)で開かれるグランドスタートには地元や大会の関係者らが立ち会い、一般の観客は入場できないようにする。県内の児童、生徒による合唱や伝統文化のパフォーマンスも取りやめる。

 南相馬、会津若松、郡山の3市が会場となるセレブレーションでは到着式に限り、各日の最終ランナーが聖火皿に火をともし、記念撮影に臨む。

 県実行委員会やスポンサー企業によるステージイベントを中止し、PRブースも設けない。

 本県から「復興五輪」の大会理念を発信する一大イベントは大幅な規模縮小を余儀なくされる形だ。組織委の武藤敏郎事務総長は都内で記者団に「聖火リレーのさまざまな局面でイベントを計画した人たちの気持ちを考えると断腸の思い。児童、生徒を含め、新型コロナウイルスの感染拡大につながらないように配慮することが一番重要であり、大変申し訳ない」と陳謝した。運営方法の決定に当たり、県実行委とも調整したと説明した。

 組織委が警戒するのが、ギリシャの聖火リレーが中止に追い込まれた事態を日本でも繰り返すことだ。ギリシャでは人気俳優が走った区間に多くの観客が詰め掛けた教訓から、組織委は沿道に過度の密集状態ができた場合、ランナーの差し替えや走行距離の短縮など本番で急な変更があり得ることも想定する。

 ただ、密集状態を避けられるかどうかは不透明で、安全対策の大きな課題となる。武藤氏は「群衆行動をコントロールすることは難しい。現場の状況に応じて臨機応変に対応してもらう必要があり、現場の判断に委ねたい」と述べた。

 今回の運営方法は本県から続く栃木県、群馬県にも適用される。その後は長野県、岐阜県の順に全国を巡る計画だが、組織委は新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ、各地での運用方法を改めて判断する。