聖火リレー、沿道の無観客は「回避」 ランナーからは安堵の声

 
17日にはあづま球場に五輪ののぼり旗などが設置された。聖火リレーの出発も近づいている

 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会が17日公表した聖火リレーの新型コロナウイルス感染症対策。市町村が予定していた歓迎イベントが中止となるなど、本県復興の発信に期待を寄せる被災者や関係者からは残念がる声が上がった。

 「聖火のルートに大勢の町民があふれる光景が、復興を象徴すると思っていたが、この状況では仕方ない」。初日の26日に聖火が通過する楢葉町の女性(72)は、イベント中止などが聖火リレーの盛り上がりに水を差すことになるのではと、残念がる。一方で沿道での応援自粛も懸念される中、密集を避ければ応援できるようになった。女性は「自分たちのできる範囲でランナーを歓迎したい」と話す。

 聖火リレーの各日のゴール地点で行われるセレモニー(セレブレーション)ではイベントが中止となり、無観客で行われることに。県内の最終地点となる郡山市では28日のセレモニーで郡山高チアダンス部と郡山商高チアリーディング部の生徒が演技を披露する予定だった。中止を受け郡山高チアダンス部の顧問は「(生徒に)また別の機会で披露できる場をつくってあげたい」と話した。

 県内の聖火ランナーからは安堵(あんど)の声が上がった。会津若松市でランナーを務める視覚障害者の男性(65)=同市=は「声援があると沿道の雰囲気が想像できる。一人でも多くの人に見てもらいたいので、無観客にならずほっとしている。体調を整え、無事聖火リレー当日を迎えたい」と本番への思いを口にした。

 被災者支援などに詳しい福島大うつくしまふくしま未来支援センターの天野和彦特任教授(60)は、イベント中止などについて、「感染症対策なので仕方ない。しかし、聖火ランナーに選ばれた人たちは復興五輪の名の下に『福島を元気にしたい』と名乗りを上げた人たちなので、その思いを当初の予定通り広く発信することができなくなるのであれば残念だ」と指摘している。

 サポートランナーは近く判断

 県は今週中にも、聖火ランナーの後方を追走する「サポートランナー」を配置するかどうかを判断する。

 サポートランナーはルートとなっている市町村が募集し、1区間20人以内で地元の小、中学生などを起用する方向で調整していた。

 各日の到着地点で行われる聖火の到着を祝う「セレブレーション」のステージイベントも中止が決まり、県の担当者は「多くの人に参加してもらえる機会がなくなってしまうのは残念だが、苦渋の決断だと受け止めている」と話した。

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