「聖火」彩る!浜・中・会津 福島県2日目、笑顔つなぐ110人

 
沿道で聖火ランナーを見守る市民=26日正午ごろ、福島市役所付近

 東京五輪の聖火リレーは26日、2日目が実施された。相馬市の相馬中村神社を出発し、ゴール地点となった会津若松市の鶴ケ城公園まで9市町村、97区間(約18.9キロ)で110人のランナーが聖火をつないだ。

 聖火は、原発事故で避難指示が出された飯舘村や川俣町山木屋地区、新地町の津波被災地に整備された釣師防災緑地公園を巡り、昼前に福島市に入った。信夫ケ丘競技場では、作曲家古関裕而がモデルとなった朝ドラ「エール」で主人公の母親役を演じた菊池桃子さん(52)が最初の走者を務め、トーチを手に爽やかな笑顔を見せた。

 その後、会津地方に移り、猪苗代町では、フリースタイルスキー・モーグルで冬季五輪3大会連続出場の遠藤尚さん(30)=猪苗代高卒=がトーチを手にゲレンデを滑走、鮮やかなシュプールを描いた。そして絶景で知られるJR只見線の鉄橋を望む三島町の第1只見川橋梁(きょうりょう)展望台、「蔵の町」の喜多方市を経て鶴ケ城へ。元バレーボール女子日本代表の大林素子さん(53)がこの日の最終走者を務めた。

 途中、トーチの火が消え再点火する場面があったほか、一部区間で遅れが生じ、走行順が入れ替わった。

 県内での聖火リレーは27日が最終日となる。南会津町のびわのかげ運動公園健康交流センターを午前9時に出発し、下郷町、白河市、本宮市、須賀川市、田村市を経て郡山市の開成山公園にゴールする90区間(約16.4キロ)で行われる。

 聖火は28日から栃木県に入り、東京五輪開会式の7月23日に東京・国立競技場の聖火台にともされる。

 オリンピアンらがつなぐ

 【3日目ルート】県内聖火リレー最終日の27日は南会津町のびわのかげ運動公園を出発し、郡山市の開成山公園にゴールする。1964(昭和39)年の前回東京五輪男子マラソン銅メダリスト円谷幸吉の古里須賀川市など、五輪ゆかりの地もルートに入った。

 下郷町では、江戸時代の宿場町の風情を今に残す本県有数の観光地大内宿を通過。続く白河市では、陸上長距離の第一線で活躍してきた本県出身の2人が登場する。箱根駅伝で「山の神」と呼ばれた柏原竜二さん、男子マラソンの元日本記録保持者藤田敦史さんがトーチを掲げる。

 須賀川市では、円谷の良きライバルで68年メキシコ五輪男子マラソン銀メダリストの君原健二さんがランナーを務める。県内聖火リレーの最終市町村となる郡山市では、県クリエイティブディレクターの箭内道彦さんや北京五輪にも出場した女子400メートル日本記録保持者の千葉麻美さんが登場し、開成山公園で行われるセレブレーション(到着式典)で3日間にわたって行われた県内聖火リレーを締めくくる。

 東京五輪【聖火リレー】福島県内スケジュール(21年3月25日~27日)

 東京五輪【聖火リレー】福島県新ルート(21年3月25日~27日)

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