思いは2年分、いざ決戦 12月19日全国中学駅伝

 
(写真上)全国の頂点を目指して練習に力を入れる男子の高田(写真下)全国王者の座を狙い練習に励む女子の若松一

 滋賀県で19日に開かれる第29回全国中学校駅伝大会に、本県から男子の高田(会津美里町)、女子の若松一(会津若松市)が出場する。両校は昨年の県中学駅伝でも優勝したが、新型コロナウイルス感染症の影響で全国大会が中止となり、出場はかなわなかった。全国トップクラスの持ちタイムを誇る両チームは、2年分の思いを胸に決戦の地を駆ける。

男子・高田 ゴルフ場で芝生対策

 「100年に1度でしょう」。高田の角田一昭監督(59)は選手たちを手放しでたたえる。高田の全校生徒は約200人。決して多いとはいえないその中から精鋭が集まった。「これほどの実力を持つメンバーがそろったのは、奇跡に近い」。自身も高田出身の角田監督は、後輩たちへの指導に熱を入れる。

 全国大会は、滑りやすく足に力が入りづらい芝生のコースで行われる。1人当たり20~30秒ほどタイムが遅くなることから、選手たちは10月中旬から対策を続けている。起伏の激しいゴルフ場に出向き、芝生の感触を体に刻み込んだ。

 10月に行われた県、東北の両大会では、続けて県中学最高記録を更新した。猪股秀哉主将(3年)は「一致団結して優勝して、気持ちよく有終の美を飾りたい」と勢いそのままに頂点を見据える。

女子・若松一 男子と走り込み加速

 若松一は唯一の3年生、堀金遥菜(あいな)主将がチームを引っ張る。芝生対策に加え、男子部員と一緒に走り込むことでスピードに乗った走りを身に付けた。

 渡部裕也監督(40)は「正直、最初はこのチームで全国を目指せると思っていなかった」と話す。監督の予想は良い方に外れ、今年になって頭角を現してきた2年生エースの湯田和未をはじめ、メンバーは走るたびに着々と力をつけてきた。全会津大会の結果で手応えを感じたことを契機に目を見張る成長を遂げ、県大会、東北大会を次々と制した。

 堀金主将は「重ねてきた練習とチームの団結力は、どこにも負けない」と胸を張る。全国大会での女子の県最高順位は4位。記録を破りに大舞台に臨む。

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