女子・学法石川、奮闘15位 全国高校駅伝、後輩...エースの分も
全国高校駅伝は26日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われ、第33回の女子(5区間、21.0975キロ)では、女子の学法石川が1時間10分54秒で15位となり、2年連続入賞とはならなかった。女子は仙台育英(宮城)が1時間7分16秒で2年ぶり、歴代最多となる5度目の優勝を果たした。2位は大阪薫英女学院、3位は神村学園(鹿児島)だった。連覇を狙った世羅は31位。
エースの不調を後輩たちがカバーした。学法石川の2区三科文(2年)は6人抜きの快走で流れを変えた。懸命な走りには3年生への感謝の思いがあった。
1区を任されたエース大河原萌花(3年)が足の故障で不安を抱えたままレースを迎えていた。スタートこそ上位集団に付けたが、本来の走りではなかった。徐々に遅れ、28位でのたすきリレーとなり、後輩の三科に「ごめんね」と言葉を掛けた。三科は「今まで引っ張ってきてもらった分、先輩たちにいい成績を残してもらいたい」と序盤からギアを上げ、前を行く先頭集団に迫った。地元が近く、三科にとって大河原は「速くて強く、ずっと追い掛けてきた先輩」。たすきを受けて燃えない理由はなかった。
レース後、後輩たちが大河原を囲み、「来年は絶対優勝しますから見ていてください」と力強く宣言。頼もしい後輩たちがこの悔しさを晴らしてくれるはずだ。(坂本龍之)
小島彩、姉の思い背に
目標の優勝、2年連続の入賞に届かず学法石川のアンカー小島彩乃(3年)は悔しいフィニッシュとなった。
前回大会は双子の姉さくら(3年)が走った5区を任せられた。けがでメンバーから外れた姉から走る前に「一番つらいところで声を掛ける」と伝えられていた。選手のサポートなどで時間が取れず、妹への声掛けは5キロの中間点となったが、彩乃は「力になった」と高校最後の都大路を姉の分まで懸命に走った。
卒業後はそろって日体大に進む予定。切磋琢磨してきた小島姉妹の陸上人生はこれからも続く。