女子競歩5000、会津学鳳・久家が大会新V 福島県高体陸上開幕

第69回県高校体育大会陸上競技大会は24日、とうほう・みんなのスタジアム(福島市)で開幕した。初日は男女8種目の決勝が行われ、女子5000メートル競歩は久家すずか(会津学鳳3年)が自身の持つ大会記録を塗り替える24分1秒28で優勝した。男子走り幅跳びは君島凪冴(なぎさ)(日大東北2年)が制し、男子ハンマー投げは遠藤清寿(福島東稜3年)が優勝した。
大会は27日までの4日間。第2日の25日は、男女100メートルや男子5000メートルなど男女13種目の決勝が行われる。
各種目上位6位(男女競歩は上位5位、混成競技などは上位4位)は、6月15日から山形県で開かれる東北大会に出場する。
◇男子
▽400メートル〈1〉高水明(帝京安積)49秒45〈2〉吉田ゆう(日大東北)〈3〉小林叶夢(会津)〈4〉中山翔太(磐城桜が丘)〈5〉井上琉之亮(日大東北)〈6〉大塚要介(同)〈7〉亀山幹人(郡山東)
▽1500メートル〈1〉植村真登(いわき秀英)3分59秒31〈2〉増子風希(学法石川)〈3〉斎藤一筋(同)〈4〉生江倫太郎(同)〈5〉斎藤健人(田村)〈6〉大石崇貴(いわき秀英)〈7〉横田隼人(安積)〈8〉国分遥哉(田村)
▽棒高跳び〈1〉三浦海詩(会津)4メートル20〈2〉斎藤陸都(福島成蹊)〈3〉武藤利仁(同)〈4〉佐藤翔(会津農林)〈5〉大河内渉(白河旭)〈6〉斎藤亮太(橘)〈7〉鈴木晴渡(平工)〈8〉吉田圭吾(安積)
▽走り幅跳び〈1〉君島凪冴(日大東北)7メートル58〈2〉曲山純平(同)〈3〉江尻羚真(磐城)〈4〉小針幸誠(日大東北)〈5〉和田佳大(白河)〈6〉荻野蓮(いわき総合)〈7〉緑川巧(同)〈8〉土屋快太(磐城)
▽ハンマー投げ(6キロ)〈1〉遠藤清寿(福島東稜)52メートル44〈2〉渡辺拓実(二本松実)〈3〉斎藤翔哉(光南)〈4〉安藤彪河(福島工)〈5〉鈴木亮(会津西陵)〈6〉吉田光希(磐城桜が丘)〈7〉猪股浩聖(会津工)〈8〉鈴木龍聖(会津)
◇女子
▽400メートル〈1〉坂部涼々子(いわき秀英)57秒79〈2〉金森愛(東日大昌平)〈3〉高野咲希(いわき湯本)〈4〉嶺岸愛莉(福島成蹊)〈5〉小林美晴(原町)〈6〉武藤彩花(東日大昌平)〈7〉福島桜乃(ザベリオ)〈8〉藤田抄己(日大東北)
▽5000メートル競歩〈1〉久家すずか(会津学鳳)24分1秒28=大会新〈2〉市川心菜(郡女大付)〈3〉佐々木心陽(郡山東)〈4〉二瓶若菜(会津学鳳)〈5〉成瀬陽菜(安積黎明)〈6〉渡部琉楠(郡女大付)〈7〉鈴木日奈子(安積)
▽ハンマー投げ(4キロ)〈1〉門脇玲奈(平商)41メートル76〈2〉高野優衣(伊達)〈3〉馬上未凪(平商)〈4〉清水心姫(四倉)〈5〉大杉優衣(原町)〈6〉斎藤美凪(ザベリオ)〈7〉渡部瑠菜(伊達)〈8〉加藤優希(福島東稜)
先頭譲らず、成長の連覇
成長著しい17歳がまたも大会記録を塗り替えた。女子5000メートル競歩で2連覇を果たした久家すずかは、前回大会で自身が刻んだ大会記録を12秒04更新。「ひと冬の成果を実感できた」と笑顔がはじけた。
圧巻のレース展開を見せつけた。スタート直後に先頭に躍り出ると、どんどんスピードに乗り、後続を引き離した。小気味よく歩を進めたが、2000メートル付近でひざが曲がり始め、歩型違反を受けた。それでも後半は「正しい歩型を意識した」と冷静なレース運びで1度も先頭を譲らず、24分1秒28でフィニッシュした。
昨年は2年生ながら県高体や東北大会などを軒並み制した。向上心は尽きることなく、冬場は週5日ある練習以外に朝やオフの日もジョギングや補強トレーニングに励んだ。食事にも気を配り、夕食では大好きなコメを茶碗2杯分食べるなどして、強い体づくりを心がけた。
「速いペースが維持できるようになった」と自信を強め、今年5月の会津地区予選会では県高校新記録の23分24秒12を打ち立てた。
全国大会で優勝を目指す高校最後の夏を前に「東北大会までに課題を修正したい」と気を引き締める。好きな言葉は「継続は力なり」の久家。たゆまぬ努力が全国の舞台で結実するときは間もなくだ。(熊田紗妃)