復帰の若隆景、236日ぶり白星「ほっとした気持ち」 九州場所

 
大相撲九州場所4日目、栃神山を寄り切りで破った若隆景(左)=福岡国際センター

 右膝の大けがから復帰した、福島市出身で大相撲の東幕下6枚目の若隆景(本名大波渥(あつし)、荒汐部屋)が、3月の春場所以来236日ぶりとなる勝利を挙げた。持ち味の強烈な右おっつけからもろ差しを果たし、栃神山を寄り切り。復帰後初白星に「まだ残りはたくさんあるが、それでもほっとした気持ちがある」と感慨に浸った。

 7場所連続の関脇として臨んだ春場所で右膝を負傷。4月初めに靱帯(じんたい)の再建手術を受け、5月の夏場所から3場所連続で全休し、地道にリハビリに励んできた。今場所で幕下に転落したが、場所前の稽古では本人も「体重も戻った。右膝の状態もいい」と話し、順調な回復ぶりを示していた。

 今場所初日は嘉陽に敗れ、黒星スタートとなったが「初心に返って、自分の相撲を取ろうと心がけた」としっかり立て直した。復活を待ちわびるファンを沸かせ、若隆景は「拍手や歓声は耳に入っている。次からもしっかり集中していく」と奮闘を誓った。

 父の大波政志さん(56)は「初日で負けて、次は気持ちが入ってくると思っていた。けが前の状態に完璧に戻っているわけではないが、動きも良くなっており、しっかり相手を見て戦えていた」と太鼓判を押し、「ここからが再出発。焦らずに調子を上げていってほしい」と期待を寄せた。

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