東京五輪会長人事「皆が同じ方向見て」福島県内聖火走者も願い

 

 混迷を続ける東京五輪・パラリンピック組織委の会長人事に、五輪に関わる県民は、いち早く事態が収拾するよう求めた。

 聖火ランナーと大会ボランティアに選ばれている福島市の梅津逸春さん(72)は「会長を決める正式な手続きは必要だが早く決めてもらいたい」と一言。「いつまでももめずに大会の成功へ皆が同じ方向を向いてほしい」と注文した。

 南相馬市に住む聖火ランナーの団体職員大和田芳光さん(53)も「東京五輪開幕や聖火リレーのスタートまで、時間がない中、一日も早く後任を決めてもらいたい」と要望。「新会長のもと、組織委員会一丸となって復興五輪を成功に導き、東日本大震災被災地に夢と希望を与えてほしい」と願った。

 昭和村に住む聖火ランナーの板金業舟木哲也さん(37)は「組織委のトップが誰になろうと、とにかく物事が滞りなく順調に進んでもらえればいい。本番に向けて自分は常に同じ状態でいられるように、日々の生活リズムを崩さないようにしたい」と話した。

 内堀知事「国民離れる」

 内堀雅雄知事は12日の会見で、本県でも聖火ランナーやボランティアの辞退者が現れていることに触れ、「大会そのものがマイナスイメージを受けていて、国民の思いが大会から離れていることは非常に残念だ」と述べた。新体制への移行に期待を示す一方、「一番向き合う問題は新型コロナウイルス」と指摘。「新型コロナを抑え込まない限り、国民の理解を得てのスタートは難しい」と感染症対策に関する議論の加速化を望んだ。

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