聖火リレー、イベント「模索」 残り1カ月、コロナ対策など不安

 

 Jヴィレッジ(楢葉、広野町)を出発する東京五輪国内聖火リレーまで25日で残り1カ月となった。全国で最初に聖火を迎えることとなる県内26市町村は、ほとんどが沿道などで関連イベントを予定している。ただ、東京五輪・パラリンピック組織委員会は新型コロナウイルス対策など聖火リレーの具体的な実施方法をこれまで示していなかったため、市町村からは「とにかく情報がほしい」と切実な声も出ている。

 福島民友新聞社による26市町村への取材によると、葛尾村を除く25市町村が独自のイベントを計画している。物販やスポーツイベントを予定する飯舘村が「実施の可否も含めて検討している」とするなど、組織委の今後の方針を踏まえて実施自体を検討するとしている市町村も多い。

 各市町村が頭を悩ませるのが、聖火リレーの盛り上げと新型コロナ対策の両立だ。聖火リレーに合わせてステージイベントなどを予定するいわき市では、会場での検温など感染症対策を講じる予定だが、「リレーを盛り上げたい一方、コロナ禍で積極的には人を呼びづらい」(担当者)との声が上がる。

 組織委は、Jヴィレッジで行う聖火リレーの出発式は無観客とする一方、沿道の応援については現時点で無観客とはしない方針。沿道に観客が集中することも予想される中、「『密』回避をどう伝えるのか。来た人に帰れとも言えない」(会津若松市)、「感染拡大で直前に状況が変わった場合に不安」(新地町)などの声もある。

 また組織委が具体的な開催方法を示していないことへの不安も大きい。前回東京五輪聖火リレーの再現として、聖火リレーコースをサルビアで彩る「サルビアの道」を計画する須賀川市。担当者は「昨年のような急な中止への不安も否定できない。組織委をはじめ、実施方法を巡る明確な方針を早く示してほしい」と話す。スキーで聖火を運ぶ特殊区間を抱える猪苗代町では、テレビモニターを設置し聖火リレーの中継などを行う方向で調整中だが、「やるのかやらないのか、はっきりしてほしい。情報や決断が遅くなるほど、経費がかさむ」と切実だ。

 本県復興を世界に発信する機会となる聖火リレーへの期待は大きい。本県聖火リレーの最終地点となる郡山市の担当者は「中止になる覚悟もあるがやると信じている。子どもたちの練習も無駄にしたくない」と話している。

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