なでしこジャパン・遠藤...切り札に 夢舞台へ「金へ結果残す」

 
初の五輪代表に選出された遠藤。自国開催の大舞台で活躍を誓う=5月、Jヴィレッジ

 サッカーなでしこジャパンの五輪代表に決まった遠藤純(日テレ東京V、白河市出身)と菅沢優衣香(三菱重工浦和)。JFAアカデミー福島出身の2人が初の五輪に挑む。21歳になった遠藤は「自分がチームを引っ張っていく存在としてやっていきたい」と誓う。代表最年少の19歳だった2019年ワールドカップ(W杯)から2年。なでしこの欠かせない攻撃の一翼へと成長を遂げた。

 サッカーチーム監督の父、競技をしていた兄弟の影響を受け4歳ごろからサッカーを始めた遠藤。小学4年の時に東日本大震災が発生し、屋外でなかなか練習ができずつらい時期に勇気をもらったのが、11年W杯で優勝するなでしこジャパンの姿だった。

 憧れの日本代表を目指し小学校卒業後に選んだのは震災と原発事故で静岡県に拠点を移したサッカー選手育成機関「JFAアカデミー福島」。中学、高校の6年間、寮生活でサッカーに打ち込んだ。スピードとテクニックを武器に頭角を現すと、各年代の代表に選ばれるようになった。高校3年の18年にはU20(20歳以下)のW杯でチームの世界一に貢献。多くのゴールを演出した左足は世界から注目を浴びた。フル代表に選出された19年W杯ではスコットランド戦で1アシストをマークしたが、16強で敗退し悔しい結果に終わった。

 大会後は所属チームで複数ポジションをこなし、プレーの幅を広げながら持ち味のスピードを生かしたチャンスメークや攻撃力を磨いてきた。コンディション不調もあって4月は代表招集されなかったが五輪代表発表直前の国際親善試合(6月13日)で代表初ゴールを決め、左サイドの切り札として存在を強く印象付けた。

 遠藤は所属チームを通じ「五輪は小さい頃からの夢の舞台だったので、そこに自分が選ばれたことはすごくうれしい」とコメントを発表。「前線の選手として、結果を残すことだったりチームに貢献できるプレーで、金メダルを取りたい」と誓った。

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