福島に届けた「白星」 ソフト開幕戦、無観客でも躍動

 
試合開始前、空を指さし開幕戦に臨むソフトボール日本代表=21日午前、福島市・あづま球場

 東京五輪の全競技で最初となるソフトボールの開幕戦が行われた福島市のあづま球場。新型コロナウイルス感染拡大の影響で無観客となった試合では、日本代表選手が投打に躍動し、白星を届けた。自宅や職場からテレビなどで試合を見守った県民からも大きな声援が送られた。

 そこに観客の姿はなかったが、五輪仕様に彩られたあづま球場で日本代表のエース上野由岐子(ビックカメラ高崎)は「やっとこの舞台が戻ってきた」と再び五輪のマウンドに立った喜びを表現した。

 日本が金メダルを獲得した2008年北京五輪以来、13年ぶりに五輪種目として行われた開幕戦。好天に恵まれ、球場周辺の気温が30度を超える中、日本は3本の本塁打を放って快勝した。3回に2点本塁打を放った内藤実穂(同)は「夢の舞台でのホームラン。うれしい気持ちでいっぱい」と、福島の地で生まれた大会1号の本塁打の喜びをかみしめた。

 芝の張り替えなど、この日に向けて大規模改修が行われたあづま球場。五輪の開催延期で本来の予定からは1年遅れの試合となったが、同点適時打を放った山本優(同)は「(球場が)すごくきれいに整備され、芝もきれいで使いやすい」と好印象を抱いた様子だった。

 日本は22日も同球場でメキシコと戦う。上野は「(試合の)中継や報道を通して何かを伝えられるように、必死に戦うだけ。そういう思いも福島の地に置いて帰れるように次の一戦も戦う」と決意をにじませた。

 また、球場ではこの日を待ちわびた本県関係者も試合を静かに見守った。開催機運醸成のためのイベント誘致などに尽くしてきた県ソフトボール協会の長沢初男会長は「開催まで紆余曲折(うよきょくせつ)あったが無事開催できてほっとしている。福島の子どもたちも堂々と始球式をしてくれて人生の大きな一日になった」と万感の思いを語った。

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