桃田「やっとコートに立てた」 バド男子単、初戦白星

 
【男子シングルス1次リーグ】米国選手と対戦する桃田賢斗=武蔵野の森総合スポーツプラザ

 バドミントン男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本、富岡高卒)がついに五輪の舞台に立った。「やっとこのコートに立てるとまず思った。何とも言えない感情になった」。五輪出場を棒に振ったあの時から5年、桃田が日本のエースとして始動した。

 世界ランキング1位で臨んだ大会初戦の相手は同88位。「初対戦でどういうプレーをしてくるか分からなかった。相手どうこうより自分のプレー」と心掛けた。第1ゲームは5連続得点で主導権をつかみ、21―12であっさりと奪取。第2ゲームも21―9で初白星を手にした。

 自国開催の五輪で手本にするのは、2008年北京大会を制したレジェンドの林丹(中国)だ。「迷いがない。相当積み重ねて練習も取り組んで、ほぼ完璧な試合内容。自分はそういうところを見習っていきたい」と緊張感の中でも自分らしく戦うイメージを膨らませた。

 20年1月にマレーシアで交通事故に巻き込まれて大けがを負い、右目の眼窩(がんか)底骨折の手術も受けた。その後、新型コロナウイルス禍で五輪が延期になり「自分は五輪に出られないんじゃないかとかいろいろと考えた」と悲観的になった時期もあった。

 待ち焦がれた五輪のコート。一番優勝に近いのは誰かと問われると「遠慮して金メダルを取る選手はいないと思うので、僕だと思う」と力強く宣言した。

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