山内、五輪の舞台で成長見せた 陸上男子400障害、準決勝へ

 
【男子400メートル障害予選】力走する山内大夢=国立競技場

 陸上男子400メートル障害の山内大夢(ひろむ)(早大、会津高卒)が五輪の舞台で成長の証しを見せた。「楽しむしかないと思っていた」と気負いのない走りで日本人唯一の準決勝進出を果たした。

 陸上の舞台となった国立競技場は、5月の五輪テスト大会で自己ベストを記録し五輪出場に大きく前進した相性の良い場所。「自分の走りができれば準決勝はいけると思っていた」と、スタートラインでも笑顔を見せる余裕があった。外側8レーンで前半から飛ばし、中盤のハードルを越えてからも軽快にリズムを刻んだ。49秒21と自己記録更新はならなかったものの、「まずまず」(山内)の記録で確実に順位を確保した。

 学生陸上などで活躍した両親を持つ陸上一家で育った。高校時代に頭角を現したが、椎間板ヘルニアなどのけがに苦しみ大学生となってからも五輪は具体的な目標とまでは言えなかった。しかし五輪延期によるこの1年間で急成長し、世界の強豪相手にも見劣りしない走力を身に付け、21歳でこの場所にたどり着いた。8月1日の準決勝に向け、「(五輪で)もう一度走れる。ファイナルに向けしっかり準備したい」と意気込んだ。

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