新田、ケイリンに全てを 自転車スプリント予選落ち「力んだ」

 
【男子スプリント】予選で敗退した新田祐大=伊豆ベロドローム

 2012年ロンドン五輪から9年。再び五輪の舞台に戻ってきた自転車トラックの新田祐大(日本競輪選手会、白河高卒)の初戦に試練が待っていた。30人中24人が通過するスプリントの予選で敗退。まさかの結果に「舞い上がった。リズムをつくれなかった」と首をひねった。

 出走は21番目。助走区間では順調に加速したかのように見えた。だが、200メートルのタイム計測区間に入り、懸命なペダリングを見せても加速が伸びない。「ウオームアップから力み過ぎ、力を温存できなかった」。フィニッシュ前にスピードが落ち、ゴール時点で後ろから5番目の17位。残り選手の結果を祈るように見つめたが、願いは届かなかった。

 26歳で初めて出場したロンドン五輪も不本意な結果だった。メダルを期待され、チームスプリントに出場したが、自転車のペダルが足から外れるアクシデントが響き、8位に終わった。

 雪辱を誓い、世界ランキングで1位に立つなど9年間自らを追い込んで臨んだ東京五輪。この日は調子の良さもあり、「次の戦いを考えていた」と予選は当然通過する考えでいたが、落とし穴が待っていた。敗退に「ほかの競技を見ながら試合に入っていくのが独特」と、五輪特有の空気を感じていたことも認める。

 それでも、焦りの色は薄い。本命のケイリンは7日が1回戦。「時間はある。しっかり準備して挑めば結果は付いてくる」。競技人生の集大成を懸ける自国開催の五輪でこのままでは終われない。(坂本龍之)