新田、一気に2人抜き 強豪ぞろいの組を1着突破

 
【男子ケイリン】4組1着で1回戦を突破した新田祐大(手前)=伊豆ベロドローム

 自転車男子ケイリンの新田祐大(日本競輪選手会、白河高卒)は強豪ぞろいの組を1着で突破。まさかの予選落ちとなったスプリントから立て直し、「自分の力を出し惜しみせずに走れた」とレース後は力強く拳を握りしめた。

 既に今大会2冠のハリー・ラブレイセン(オランダ)らが名を連ねた1回戦4組。誘導車を追う最初の3周で先頭に立った。これまで新田が苦手としてきた位置だが、「この2、3年このスタート位置から練習してきて一番得意な位置になった」と臆することなく勝負に出た。誘導車が外れて残り3周に入ると3位に後退。残る1周一気に加速し、最終コーナーで外から1人、もう1人をフィニッシュ直前にかわした。

 「何のためにここに来たのか」。スプリント敗退後、信頼するブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチから問われた。そして「それを考えながら走れば答えは出る」と背中を押された。リオデジャネイロ五輪で代表漏れを経験してから5年。新田の出した結論は「悔いの残らない戦いをしたい」だった。

 最終日の8日は決勝に残れば3レースを戦う。「一戦一戦を悔いの残らないように勝負する。メダルはご褒美だと思う」。スプリントの失敗を乗り越え、新田が再び冷静さを取り戻した。(坂本龍之)