自転車・新田、五輪応援に感謝「福島の支えで夢に挑戦できた」

 
東京五輪を振り返り、県民への感謝を語った新田

 東京五輪の自転車男子トラック競技に出場した新田祐大(35)=日本競輪選手会、白河高卒=は9日、いわき市で記者会見し、「福島の皆さんの支え、応援があったから夢に挑戦できた。結果で恩返しはできなかったが本当に感謝している」と思いを語った。

 新田はスプリントで予選敗退、ケイリンでは準々決勝で敗退し、目標だったメダル獲得の夢を果たせなかった。記者会見では東京五輪を最後に自転車競技の一線から退き、競輪に専念する考えを改めて示し、「職業の競輪選手として、世界から得た刺激を日本の『競輪』に反映させ、輝かしいものにしていきたい」と今後について語った。

 新田が五輪に向けて設立した自転車チーム「ドリームシーカー」の存続は、後進への必要性を見ながら判断するという。記者会見には、いわき平競輪場で行われる第64回オールスター競輪(10~15日)の出場選手が出席した。新田のほか、東京五輪で男子ケイリン7着となった脇本雄太(32)=日本競輪選手会=も出席し、「(東京五輪で)後悔のないレースができた」と振り返った。

 オールスター競輪は、ファン投票などにより出場選手が決定するGIレース。オールスター史上初のナイター開催で、新型コロナウイルス感染症拡大のため無観客で行われる。

 新田「競技者に経験伝えていきたい」

 東京五輪を終えた新田に心境と今後の目標を聞いた。

 ―改めて感想を。
 「メダル獲得はならず悔しいが、五輪を目指していなければ競輪選手になっていなかった。目指せる環境を整えてくれた関係者やファンに感謝しかない」

 ―東京五輪で得たものは。
 「素晴らしい経験、スポーツの魅力を感じることができた。大舞台にチームで挑む誇りや責任も学んだ」

 ―今後の目標は。
 「まだはっきりとした展望は決まっていないが、五輪を目指す環境づくりや競技者に経験を伝えていく形を取りたい。まずは地元のオールスター競輪をしっかりと走りたい」

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