福島県民と五輪レガシー 野球、ソフト監督があづま球場に凱旋

 
五輪開催会場となったあづま球場を訪れた稲葉監督(左)と宇津木監督=16日午後、福島市

 福島との縁、これからも―。東京五輪の野球・ソフトボール競技の舞台となったあづま球場(福島市)に"凱旋(がいせん)"した野球日本代表の稲葉篤紀監督と、ソフトボール日本代表の宇津木麗華監督は「恩返しを模索したい」と本県への思いを明かした。復興五輪を掲げたが、無観客開催で不安視されているレガシー(遺産)の構築。金メダルを獲得した名将2人の思いは、その不安を打ち破る起爆剤となりそうだ。

 「福島とつながりができたことをうれしく思う」。稲葉監督は、五輪以来という同球場の雰囲気をかみしめるように話した。野球は1次リーグ1試合が行われ、日本が逆転サヨナラで初陣を飾った。

 大会は新型コロナウイルスの影響で一転して無観客開催となったが、稲葉監督は宿舎で提供された県産モモやボランティアらの応援を挙げ、「素晴らしい環境でプレーできうれしく思う」と感謝。構想段階とする企画の存在も打ち明けた。「金メダルを取れた野球とソフトボールのメンバーを含め、(福島の)子どもが喜ぶような恩返しをしたい」

 「験担ぎができる球場」。宇津木監督は、あづま球場をこう表現した。

 ソフトボールは全競技に先駆けて開幕した。日本は2試合に挑み、いずれも勝利。2大会連続の優勝につながった特別な球場との思いを持つ。

 選手らは滞在中に食べた県産米のおいしさにも感銘を受けていたといい「パワーをもらった」(宇津木監督)。今秋には、日本リーグの決勝など決勝トーナメントが同球場で開かれる予定で、選手の滞在環境を含めて宇津木監督は「(決勝にふさわしい)最高の球場」だと語った。

 内堀雅雄知事は、球場訪問に先立って行われた懇談で、あづま球場を「レガシー球場」と表現、日本代表による壮行試合や練習試合、合宿での活用を"要望"。宇津木監督は「縁があってここ(あづま球場)から始まり、野球とソフトボールが金メダルを取った。復興につながるか分からないが、県民と一緒になって福島を盛り上げていきたい」と、五輪が結んだつながりを強調した。

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