【会津美里】会津藩主・保科正之らの和歌、伊佐須美神社で特別展示

 

 会津美里町の伊佐須美神社は、同神社宝物殿で、会津藩主らが「日本書紀」についての講義を受けた後に詠んだ和歌と漢詩を集録した歌集「日本紀竟宴(ぎきょうえん)和歌」を特別展示している。

 歌集は町指定の文化財で、日本書紀の編さん1300年を記念して初めて公開。同神社の谷内大樹権禰宜(ごんねぎ)によると、歌集には初代会津藩主保科正之が藩内の武士や神職に行った日本書紀についての講義の後に、受講者が詠んだ和歌41首と漢詩1首を集録している。

 歌集は清書され、同神社のほか、諏方(会津若松市)心清水八幡(会津坂下町)新宮熊野(喜多方市)の各神社に奉納されたが、現存するのは伊佐須美神社に伝わるものだけという。同神社でも原本は焼失したが、当時の神主が自家用に書き写していたものを、江戸初期の神道家吉川惟足(これたり)らが再録した。

 歌集には、正之が詠んだ和歌「あしかびの芦原国のはじめより天照しますすめ神のみち」も集録されている。谷内権禰宜は「先祖が歩んできた神道を自分(正之)も歩めている喜びを詠んだと解釈することもできる」とし「修道の精神にあつかった正之公の性格がうかがえる貴重な史料」と話す。

 展示は12月31日まで。宝物殿の拝観料は大人300円、18歳以下150円。時間は午前9時~午後4時。