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福島小夜曲
(福島市)
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故郷うたう古関メロディー
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時計塔の近くに整備されたポケットパーク。黒い石柱のボタンを押すと、福島にちなんだ古関の曲を聴くことができる
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10年ぶりに復活した福島市の中心部、国道13号・平和通りの時計塔(合掌の碑)。1日に5回、時を告げるメロディーが流れる。曲名は、福島が生んだ昭和の大作曲家古関裕而の「福島小夜曲(ふくしませれなあで)」。
古関は1930(昭和5)年、日本コロムビアに作曲家として入社した。翌年発売したデビュー曲は、当時流行していたご当地ソングにちなんだ「福島行進曲」。その裏面が「福島小夜曲」だった。記念のデビュー曲は「故郷にささげる曲を」と福島をテーマにした作品を選んだ。
「遠い山河たずねて来たに吾妻しぐれて見えもせず」で始まる「福島小夜曲」の詩は、画家・詩人の竹久夢二が書いた。29年、福島市で開かれた竹久夢二展を訪れた古関が、「福島夜曲」と題した12の歌と水墨彩画を見て感動。詩をノートに写して家に帰り、一気に曲を書き上げ、生まれた作品だ。
古関裕而記念館の木下一夫館長は「普通のヒット曲は歌手の名前とともに覚えられているが、古関の作品は作曲家の名前が語り継がれている」と魅力を語る。山田耕筰に作曲法のアドバイスを受けており、クラシックとしての普遍性があるという。
来年の生誕100年を前に同市では、古関メロディーを歌うイベントの開催やモニュメントの建設など古関を回顧する動きが盛んだ。
歌謡曲だけでなくスポーツ音楽、社歌、校歌も数多く手掛けた古関。これからも多くの人々の人生の節目を彩り続ける。
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古関裕而(1909−89) 福島市生まれ。「君の名は」「鐘の鳴る丘」などヒット曲多数。作曲総数約5000。同市名誉市民第1号。
古関裕而記念館 作曲作品の楽譜や愛用品を展示。
▽問い合わせ=同館(電話024・531・3012) |
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2008年7月17日 福島民友新聞社・木曜ナビ
ほっと面掲載
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文・佐藤綾 写真・一ノ瀬澄雄 )
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