ワカサギ釣り大入りの解禁  桧原湖と小野川湖、ブーム再燃期待

 
屋形船の中でワカサギ釣りを楽しむ客=1日午前、北塩原村・桧原湖

 北塩原村の桧原湖と小野川湖で1日、裏磐梯の冬の風物詩、ワカサギ釣りが解禁された。愛好者が湖に浮かぶ屋形船やドーム船で釣り糸を垂らし、ワカサギの繊細な当たりを楽しんでいる。3年ぶりに行動制限がない中でシーズンを迎え、事業者は「今季こそは全国のワカサギファンに思う存分釣りを楽しんでもらいたい」と期待を寄せる。

 桧原湖に浮かぶ裏磐梯の釣り宿「おやど風来坊」の屋形船では、早朝から全14席が満席になった。

 シーズン中は月2回通っているという郡山市の永井政行さん(75)は「今年のワカサギは大きくて形がいい。釣れ具合も絶好調で、午前中だけで100匹以上を釣った」と笑顔だった。

 風来坊オーナーで桧原漁協副組合長の鈴木一美さん(62)によると、例年よりも予約の問い合わせが多く、すでに週末は満席になっているという。

 桧原漁協の遊漁券販売は年間8万人台で推移していたが、2019年9月~20年8月期は暖冬と新型コロナウイルス禍の影響により5万人台まで落ち込んだ。

 その後は各事業者が屋台船に窓を設置して換気しやすくしたり、ドーム船に個室を設けたりして感染予防を徹底し、順調に回復。昨季は過去最高の11万人以上を記録するが、シーズン中はオミクロン株が猛威を振るっており、鈴木さんは「コロナ禍さえなければもっと増え続けていたのに」と唇をかむ。

 今季の残りの心配は「真冬に湖面が凍結して穴釣りができるかどうか」になるが、冬の長期予報は「平年並みの寒さ」と出ている。鈴木さんは「今年はいい条件がそろっている。万全の態勢で準備を進めたい」と話した。

 裏磐梯観光協会によると、ワカサギ釣りに関する問い合わせは昨年よりも明らかに増えているという。さらに全国旅行割の影響もあり、「(最近は)飛び込みで宿泊先を探す釣り客が多くなった」と担当者は話す。

 桧原漁協組合長の目黒善一さん(65)は「行動制限がなくなり、コロナ禍前から続いていた全国的なワカサギ釣りブームが再燃したのではないか」と指摘する。

 昔のイメージとは違ってストーブが付いた屋形船にはトイレも完備され、電動リールの釣りざおがレンタルできるなど、初心者でも気軽に利用できるようになった。特に桧原湖は「ワカサギ釣りの聖地」と呼ばれ、湖水がきれいなため「ワカサギの味がおいしい」と評判となっている。

 目黒さんは「今後はさらに水温が下がれば他の魚が静かになり、ワカサギが釣りやすくなる。初心者も気軽にチャレンジしてほしい」と話している。

 漁期は来年3月31日まで。問い合わせは桧原漁協(電話0241・32・3468)へ。