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こころに残す ふくしまの風景
土合舘公園
(福島市)
アジサイ4000株、松川のシンボル
土合舘公園
市内外からの見物客を約4000株のアジサイが歓迎する「松川町あじさい小路」、アジサイを通じた交流も広がりつつある(写真は昨年のあじさい小路)
 松川町の旧国道4号を松陵中と松川小側に折れると、小高い丘陵が見えてくる。町のシンボル的な公園は、深い緑に覆われている。
 これからの季節、園内1.7キロの遊歩道には4000株のアジサイが咲き乱れる。松川地区の住民に愛されてきた憩いの場は、近年はアジサイの名所として市内外にも知られる。
 松川地区のほぼ中央に位置する標高225メートルの丘陵地。文献には中世末期の天正年間、伊達政宗の父伊達輝宗の家臣で土合舘から北西約1.5キロにある八丁目城に居を構えていた清野備前守が隠居後に移った居城とされている。
 丘陵の南側は急な斜面、真下には東西に水原川が流れる。広さは東西130メートル、南北330メートル。八丁目城からは東南に約1.5キロの地点にある。
 福島市は、地区住民の協力を得て、1976(昭和51)年から7年をかけ、土合舘を市公園として整備。敷地内の盛り上がりやくぼみなど、自然の地形を極力生かし、変化に富んだ公園をつくり上げた。園路の両側にはアジサイを植栽し、別名「あじさい公園」と呼ばれている。
 「松川町あじさい小路」は町商工会が自然の美しさと大切さを知ってもらいながら、新たな名所を町の活性化につなげようと続けている。
 同商工会は「去年は約1万人の見物客が訪れた。『世界のアジサイ園を目指そう』を合言葉に、今年も大勢の人を迎える準備をしている。ホンアジサイのほか西洋アジサイなど約30種の花が楽しめます」とPRする。また、同商工会は「松川町あじさいの会」を設立してアジサイの研究会や植栽事業、他地域との交流などを繰り広げており、随時会員を募集している。問い合わせは同商工会(電話 024・567・2265)へ。    
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 JR松川駅下車、県道土湯温泉線を西進し徒歩20−25分。JR福島駅発の福島交通バスでは、医大経由二本松行きなどで土湯温泉線沿いの「松川新町」か旧国道4号沿いの「松川中町」下車。車で行く場合、旧国道から松陵中を左折すると看板が見える。
<12> 2003.06.20
 

福島民友新聞社
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