【いわき】ポレポレシネマズ、29日再開 鈴木社長「映画文化守る」

 
再開に向けて、新型コロナウイルス感染症の予防策を徹底する鈴木社長

 「ようやく再開までこぎ着けた」。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で臨時休業していた、いわき市の映画館「ポレポレシネマズいわき小名浜」が29日、営業を再開する。話題の新作が公開延期になるなどの苦境が続くが、同館を運営する名画座の鈴木修典(しゅうすけ)社長(59)は「やっぱり映画を見てもらいたいんだ」と、強い思いを語る。

 同館は9スクリーンで約1300人の収容人数を誇る。だが、再開に当たっては5スクリーンに限定。座席予約の際は、定員の5割の客席が表示されたパネルで席を選べるが、購入できる人数は定員の2割とする。映画館は「3密」の環境とのイメージが強いため収容人数を減らし、来館者に少しでも安心してもらうための対策だという。

 このほか、入場前にはサーモグラフィーによる検温や、入れ替わり時に利用席を消毒するなどの対応を徹底する。鈴木社長は「どこかの映画館で患者が出たら、休業になるかもしれない。安全の確保が最優先だ」と話す。

 だが、再開時の新作公開本数はゼロ。臨時休業前は20本ほどを上映しており、「Fukushima 50(フクシマフィフティ)」が最後の新作だった。鈴木社長によると、東京都などの大都市圏での新作公開ができるようにならないと、配給会社も人気の新しい作品を出しにくい状況にあるという。そのため、同館では過去に人気だった「君の名は。」「天気の子」「JAWS/ジョーズ」など9作品で再スタートする。

 「この映画館をつくったときに、ポレポレは大丈夫なのかと心配されたこともある。だが、開館から順調に推移してきた。地元に支えられたことが大きい」と鈴木社長。「映画を愛するお客さんのためにも、少しずつでもやっていきたい」。同市の映画文化を守るため、困難にも立ち向かっていく。

 平のまちポレも

 名画座がいわき市平で運営する映画館「まちポレいわき」も29日に営業再開を予定している。