三春の文化再発見 田村高美術部が「かるた」復刻
田村高美術部の生徒たちは、34年前の同部の先輩たちが制作した、三春町の歴史や文化を題材にした「いろはかるた」を復刻させた。22日の同校の文化祭「松径祭」の一般公開で初めてお披露目した。部長の渡辺柚香さん(3年)は「地域の魅力を見直すきっかけになってほしい」と話している。
いろはかるたは、当時の美術部生徒たちが三春の風物を詠み込んだ句と版画を組み合わせ、手作りで制作、販売した。
復刻は、当時のかるたを保管していた町観光ボランティアガイドの会の村上幸子さん(同町)が提案。同校が今年創立90周年を迎える記念として、同校同窓会など学校関係者も後押しした。昨冬から部員たちが制作を始め、約半年をかけて完成させた。
当時の版木は残っていないため、村上さんのかるたから版をおこし、絵札と読み札をそれぞれ和紙に印刷。台紙に貼り、柿色の和紙で縁の部分を包み仕上げた。「張り付けるのりの量など、微妙な力加減が大変だった」と渡辺さん。部員たちは試行錯誤しながら、ようやく満足するかるたが出来上がった。
(2012年7月24日 福島民友・NIEニュース)
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