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NIE 教育に新聞を
(2010.8.17)
     
学ぶ力、生きる力を伸ばす/NIE全国大会リポート(下)


学ぶ力、生きる力を伸ばす/NIE全国大会リポート(下)

自分が選んだ新聞記事を英語で説明する生徒ら=熊本市・熊本市国際交流会館

 教育現場での新聞活用について考える、第15回NIE全国大会最終日は7月30日、熊本市の崇城大市民ホールなどを会場に開かれた。公開授業や実践発表のほか、小、中、高校の各分科会では、新聞活用が盛り込まれた新学習指導要領の実施に向け「新聞で伸ばす学ぶ力、生きる力」と題したパネルディスカッションも行われ、NIEと新学習指導要領の在り方や新聞活用の具体的な取り組みについて活発な意見を交わした。
 
 日本と世界をテーマに討議
 中学校の分科会では、熊本県宇城市立不知火中の3年生24人が「新聞で磨こう 日本と世界を見る力」と題し、公開授業を行った。
 同校の特色である英会話科と社会科の授業を組み合わせた授業で、新聞記事を集めて社会への理解を深めるとともに、英語で自分の意見を説明し教師とディベート(討議)することで英語の表現力を身に付けるのが目的。
 授業は生徒24人が6人ずつ四つのグループに分かれ、日本と世界の関係を示すテーマに沿って、生徒側が肯定的な意見を英語で説明し、講師が反対派となり意見を出し合った。
 このうち「日本人スポーツ選手は世界レベルである」というテーマでは、生徒たちがバンクーバー冬季五輪でメダルを獲得した選手の活躍やサッカーW杯で日本代表が予選リーグを突破し16強入りした新聞記事などを示し、英語で世界レベルにある根拠を説明した。
 一方、栄永真吾講師は、同五輪で金メダルがなかったことやサッカーW杯でも決勝トーナメント1回戦で負けてしまったなどと切り返し反論するなど、討議は白熱。生徒たちは、英語の表現に時折苦労しながらも、授業で習った単語と日本語を組み合わせて反論するなど、講師を相手に堂々と議論を繰り広げた。
 授業後の研究討議では、牧野久仁子講師が「英語が上手でなくてもいい。自分で選んだ記事の内容を伝えようとする気持ちが、表現力の向上につながるのではないか」と話した。会場からは「論理的な思考力を付けるためにも、新聞記事だけではなく客観的なデータも示した方が良かったのではないか」といった指摘もあった。(文化部・三浦健)
(2010年8月17日 福島民友NIEニュース)
 
 
 


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