音楽を通し心一つに
昨年創部30周年を迎えた南相馬市の小高中吹奏楽部。昨年11月、記念演奏会を開き、部員とOBらが息の合ったステージを繰り広げ節目の年を飾った。
現在部員は1、2年生の35人。練習は平日だけでなく土日も行い、さらに、朝練や昼休みの練習にも自主的に取り組んでいる。
同部は全国大会や東北大会の常連校で、これまで、コンクールに向けて厳しい練習を行ってきた。そのため、入部当初は、新入生が互いをライバル視する傾向が見られ、ぎくしゃくした雰囲気もあったという。
昨年から同部の顧問を務める諸井元教諭は、部員の心を一つにするため、県大会一週間前に合宿を行った。練習よりもミーティングに時間を使い、学年に関係なく部屋割りを決めた。「周囲から反対の声もあったが、やって良かった」と話すように、合宿を機に部員たちの心は急速にまとまり、県大会では金賞に輝き、東北大会出場を果たした。
諸井教諭は「コンクールは通過点。生徒たちには音楽を通じて、互いに助け合う心や表現力、想像力を身に付けてほしい」と話す。 30周年の節目を迎え、さらに進化しようとしている同部。部長の伊関奈津美さんは「伝統を守りつつも新しい伝統を築き上げ、楽しさを忘れずに活動していきたい」と笑顔で語る。
吹奏楽の楽しさを実感
部長の伊関奈津美さん 部員は、仲良く明るく元気に活動している。記念演奏会では、吹奏楽の楽しさをあらためて感じることができた。これからも心を一つに納得できる演奏をしていきたい。
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