minyu- net

連載 ホーム 県内ニュース スポーツ 社説 イベント 観光 グルメ 健康・医療 購読申込  
 
四字熟語TOP
漢字の世界83

 

四字熟語
【2006.04.24】
鼓腹撃壌(こふくげきじょう)

世の中がよく治まっている

 「腹を鼓(つづみ)うち襄(つち)を撃(う)つ」と読む。世の中がよく治まっているたとえ。「鼓腹」は、腹つづみをうつこと。「撃襄」は、地面をたたいて拍子(ひょうし)をとること。

 太古、堯(ぎょう)帝の世、天下が治まっているか視察するため、おしのびで田舎(いなか)へ出掛けたところ、老人が腹つづみを打ち、地面をたたいて歌を歌っている。

―日出(ひいで)て作(な)し、日入(ひい)りて息(いこ)う、井(い)を鑿(うが)ちて飲み、田(た)を耕(たがや)して食(くら)う、帝力何(ていりょくなん)ぞ我(われ)にあらんや―(日が出りゃ耕し、日暮れて休む、井戸掘って水飲み、耕して食(くら)う、天子なんか眼中にない)

 堯はこれを聞いてにっこり笑った。天子の存在を気にしないのは、政治がうまくいっている証拠なのだ。『十八史略(じゅうはちしりゃく)』などに見える太古の太平の物語だ。

全国漢文教育学会長
石川 忠久 
 

福島民友新聞社
〒960-8648 福島県福島市柳町4の29
ネットワーク上の著作権(日本新聞協会)
国内外のニュースは共同通信社の配信を受けています。

このサイトに記載された記事及び画像の無断転載を禁じます。copyright(c) THE FUKUSHIMA MINYU SHIMBUN